この頭痛は大丈夫？知っておきたい危険な頭痛

医学的見地から見た頭痛の分類

「頭痛」は、まず、病的原因の有無、重症性、緊急性の観点から
２つに分けられます。

１．一次性頭痛（慢性頭痛、機能性頭痛）

病院で検査をしても特別な病的原因が見つからない「頭痛」です。

とくべつ命に関わるような性質のものではなく、また、緊急性を要するものではない、
慢性的な頭痛、いわゆる｢頭痛持ちの頭痛｣と言われるものです。

主に筋緊張型頭痛、片頭痛（偏頭痛）、群発頭痛などがあります。

＊この頭痛は何？知っておきたい慢性頭痛の分類
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２．二次性頭痛（症候性頭痛）

何らかの病的原因があって、その症状の１つとして起こっている「頭痛」です。

軽いものでは風邪や二日酔い、蓄膿症などによる頭痛がありますが、

命に関わるような重症で緊急的処置を要するものとして、くも膜下出血や脳出血、脳梗塞、
脳腫瘍、髄膜炎などがあります。

この場合は、はっきりとした病的原因がありますので、その解決によって頭痛は解消されます。

たとえば、風邪や二日酔いであればよく休息をとること、蓄膿症などは耳鼻咽喉科で適切な
治療を受けることが大切です。

また、特に緊急的な処置を要するのは、

くも膜下出血や脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、髄膜炎など

脳に直接的な問題が起こる場合です。

１）くも膜下出血：脳を取り巻くくも膜（中間膜）と軟膜（内側膜）の間にある脳動脈に
　　　　　　　　　　　動脈瘤（血液の溜まる場所）ができて破裂し、出血する状態です。

２）脳出血：脳内の細い血管が破れて血腫（血の塊）ができて脳を圧迫する状態です。

３）脳梗塞：脳の血管が動脈硬化や血栓などによって詰まってしまう状態です。

４）脳腫瘍：脳に腫瘍（細胞組織の塊）ができている状態です。

５）髄膜炎：ウィルスや細菌などの感染により、脳と脊髄を覆う髄膜に炎症が起きている
　　　　　　状態です。

そして、

１．今までに経験したことが無いような激しい頭痛

２．はき気や嘔吐、めまい、けいれんがある

３．ろれつが回らない、言葉がうまく話せないなど言語障害か、
　　体の麻痺症状がある

４．高熱や意識障害がある

５．視野が狭くなったり、物が二重に見えたり、片側の目が見えなくなったりなど
　　視覚障害がある

以上のような症状がある場合は、

命に関わるような重症で緊急的処置を要するものとして、

くも膜下出血や脳出血、脳梗塞、髄膜炎などの疑いが強くありますので、

速やかに病院での診察、治療を行なうようにしてください。

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