- 寺岡 孝
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
- 東京都
- お金と住まいの専門家
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03-6202-7622
ワンルームマンション投資は「節税になる」「生命保険代わりになる」「年金代わりになる」??
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新築ワンルームマンションは売却すべきか?
教えてください!
年齢 35歳
年収 500万円程度
貯金 500万円
都内に勤める大手企業のサラリーマンの相談事例
著書「不動産投資の曲がり角 で、どうする?」に掲載中の相談事例!
<Question>
4年前、知り合った人に勧められ、大阪市内の新築ワンルームマンションを1件購入しました。駅から徒歩8分。購入額1,600万円をフルローンで購入しました。
「節税対策」「生命保険代わりになる」と勧められましたが、詳細なキャッシュフロー等も説明されませんでした。
最近になって色々と見ていくにつれて不安でたまらなくなりました。
毎月の収支は赤字です。
月々の返済額は55,800円で管理費は5,800円。
家賃は59,700円です。
固定資産税もかかり、今年の確定申告の還付金を考慮しても、年間7,7500円の赤字になっています。
今のところ入居者はいるのですが、その人もいつ退去するかと不安です。知識不足、人の見る目のなさが招いたことですが……。
今後どのくらいの費用を覚悟しておかなければならないのでしょうか? また、税金やローンの手数料を考えると5年は保有してから売却を検討すべきか、あるいは保有し続ける方がよいのでしょうか?
また、もし売却する場合はどのようなところに依頼するべきでしょうか?
売却でトラブルにならないかも不安です。
客観的なご意見をいただければ幸いです。
<Answer>
ワンルームマンション投資のセールスは「節税になる」「生命保険代わりになる」「将来の年金代わりになる」など、その常套句で販売をするのが基本です。
しかしながら、節税効果が出るのは税込年収が1,000万円前後でないと大きな効果がありません。
年収が低い方々には、もともとの所得税率が低いので源泉徴収税が少なく、その時点で減税されていると考えるべきでしょう。
これは、住宅ローン減税も同様で、例えば、10年間で最大数百万円の還付があると宣伝されがちですが、年収が高い人ほど満額の還付が受けられるものと同じ考え方になります。
したがって、業者がいう節税効果は限定的なものになります。
また、生命保険代わりになるという点では、借入金に付保している団体信用生命保険で借金をチャラにしてくれるもので、本来の生命保険のように死亡したら受取人に現金が支払われるわけではありません。
ローンがチャラになればマンションは残りますが、そのマンションを売らない限り、本来の生命保険のようにまとまった現金をすぐに手に入れることはできません。
家余り時代に突入している現在では、期待通りに売れて現金が手に入れられるかは不透明です。
特に、不動産は換金性が低いので、いざ現金にしようと思っても簡単には現金化ができません。
こうした理由から投資マンションは生命保険代わりにはなりにくいものです。
このお話は拙著『不動産投資は出口戦略が9割』で事例とともにご説明しておりますので、ぜひご参考ください。
『不動産投資は出口戦略が9割』
現時点で赤字ということであれば、ローンの一部償還をしてローン残額を減額しない限り、赤字が継続すると考えるべきでしょう。
また、このマンションを所有していて何らかのメリットがあればいいのですが、現状ではほとんどないと言えます。
仮に、ローンの返済期間が30年で、その間、継続所有した場合、約230万円の持ち出しになります。
その間にローンの金利が上がった場合や管理費や修繕積立金が上がると増々持ち出しが増えます。
加えて、30年経過したマンションを現状と同じ賃料で入居してもらえるならばいいのですが、中々難しいのが現実です。
こうした観点から、所有することにあまりメリットがないのであれば、時期を見て早期売却をした方がいいかと思います。
大阪の物件は買値も安いのですが、売値も安い、賃料も下落率が高いエリアもありますので、正直なところ出口が取りにくいケースがあります。
したがって、売却を前提に検討することをお勧めいたします。
ここ数年は物件の売価が比較的高めなので、市況が下落傾向にならないうちで売却するとよいでしょう。
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電話:03-6665-6877
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- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
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