カナダ永住権にまつわる面白話

カナダは日本人には魅力的な国だと思います。

アメリカとは全く異なる自由主義の国、また銃規制も厳しい国ですのでアメリカのような銃乱射事件はそうそう起こりません。

世界から多様な人種・民族が集う多民族国家を誇るカナダですが、アメリカのように「人種のるつぼ」に飛び込み、溶けて混ざることは要求していません。

現トルドー首相の父であったピエール・トルドー首相が唱えた「人種のモザイク」移民方針がカナダの大きな魅力です。

「カナダ人にならなくてもいい、あなたの民族性・文化はそのまま、国籍もそのまま、世界からの多様な人が住むカナダの住人として社会に貢献して下さい。」というものです。

その理念のもと、Permanent Residencyという特別な資格が存在します。

国籍はそのままで、カナダのPermanent Residencyを持つと、政府からカナダ市民と全く同じケアが受けられます。

Permanent Residencyは’permanent’ と名前はついていますが、5年ごとに更新が必要で、更新申請にはその5年間の滞在・活動歴を提出します。　最終決断はカナダ移民局の判断ですが、移民局が認める期間（5年のうち）をカナダで過ごし、カナダでTax Returnを行っていれば問題なく更新出来ることになっています。

カナダで何らかの活動をする場合（留学も含めて）Permanent Residencyを持つと非常に有利になります。

・高校・大学の学費が現地学生と同じ額となる。

（高校は公立の場合無料、大学は留学生用学費のおよそ1/5~1/3程度に下がります。）

・カナダでの就労には資格がいらなくなり、自由に仕事をすることが可能。

就職にはとてつもなく有利です。

そのPermanent Residencyを一番簡単に得る方法をご存知ですか？

「え〜っと、カナダの大学を卒業し、Post Graduate Work Permitで経歴を積むこと？」

はい、確かにこれはとても良い方法、私の教え子もこうやってPermanent Residencyを手に入れました。

でも、カナダの大学は超難関ですので、日本からの誰もが達成出来る技ではありません。

「わぁ〜い、カナダの大学留学しよう！」と勇んでやって来る日本人若者のうち大学学位に至る割合は非常に低いと観察しています。

（残念ながらデータは存在していませんが、過去30年の経験・観察からそう推定します。）

え、がっかり？

じゃ、もっと簡単な方法とは？

カナダ市民か、カナダPermanent Residency保持者と「正式に結婚する」か「内縁関係で12ヶ月以上同居している」か「内縁関係だが、やむを得ない理由により同居はしていない（このやむを得ない理由は結構厳しいです）」の関係にあり、パートナーがあなたをカナダに呼ぶスポンサーとしての要件を満たしていれば、永住権申請は可能です。

実は、カナダに移民しPermanent Residencyを得るために、この方法を使う数は非常に多いです。

このグラフを見て下さい。

カナダの民族別人口分布が一目瞭然です。

インド系移民がものすごく増え続けているカナダ、なるほどぉ、ですね。

しかも、花嫁をPermanent Residencyを使い呼び寄せることがほとんどを占める数です。

そして、その後両方の親を呼び、いずれ子供を作ることになりますので、カナダのインド人口が限りなく増えていくわけです。

バンクーバーの近くのサレー市に行くと、「ここってインドだったっけ？」と思える地域が広がります。

大学もインド人入学手続きには特別なShortcutを用意するなど、今後、カナダはもしかしてインドになるんじゃないかと思える動きもあります。

2位は南にあるアメリカから。

地理的に近いことと、同様の文化、言語を共有する利点でしょうね。

3位はフィリピンからの（主に）花嫁呼び寄せ。

家族も続いて呼び寄せるタイプの移民がやはり多いフィリピンです。

アルバータ州カルガリーにはフィリピンの食材を専門に扱う大きなスーパーも登場し、フィリピンパワーが大きくなっています。

以前はかなり上位にいた中国が今は4位です。

カナダとの関係が最悪な今、カナダ人が中国を見る目が非常に厳しいのがその理由だと思います。

相変わらず中国人はあふれる程、特にバンクーバー周辺では、見かけますが、移民し永住権ということになると、事情は複雑なのでしょうね。

その後に続く、パキスタン、ベトナム。

自由でより安定したカナダを目指す目論見が見えます。

3位のフィリピンに戻りますが、最近、アルバータ州の小さな村（人口600人程度）でこんなケースに出会いました。

そこに住む50歳代の大工さん。　地元の知り合いに頼まれるちょこちょこした仕事を、相場の半分以下で請け負っているらしいです。

それも現金の受け渡しが唯一の支払い方法とかで、税金逃れですかね。

その人の妻は、フィリピンからメールで注文した花嫁だとは地元のみんなが知るところです。

結婚する相手がいなかったことから、親が心配しアレンジしたんだとか。

20代の時に大きな事故を起こし3週間意識不明、その後持ち直したものの性格が全く変わってしまったんだそうです。

常に叫ぶような声で自分本位なことを話し、常識もマナーも「あれ？」と思える行動が見られます。

それでも、状況を知る地元の人達の善意により、ギリギリでも生活出来るだけの仕事はもらっていたようですが。

電線を切断したり、言われた通りの仕事が出来なかったり、また本人にはその自覚がないところから、最近は結構お金に困っていると聞きました。

フィリピンからメールで注文されてカナダまでやって来たそのフィリピン女性とはまだ会う機会はありませんが、一体どんな気持ちでどんな日常を送っているんだろうなと、考え込んでしまいます。

その大工さんから、めっちゃくっちゃ大声で（思わず何じゃ？！と後ずさりしました）「妻に会ってやってほしい。教育の仕事をしたがっている。」といきなり頼まれました。

こんな風に（人身売買とどう違うんかなと時々考え込みます）、カナダに送られる途上国の女性の数も先のグラフに含まれていると思います。

ま、カナダ政府は書類さえ整っていれば、そこまでは追求しないんでしょうね。

日本人。　グラフには登場していませんね。

実は、こんなデータもあるんですよ。

カナダで国際結婚をしたカップルの中で一番多い組み合わせは？

【カナダ人（白人）男性　＋　日本女性】です！

小綺麗でマナーも良く、控えめな日本女性は、カナダ人白人男性が惹かれるタイプだとか。

Me me me!とわがままなカナダ人白人女性の面倒を見るのに疲れた目には、一目惚れしてしまうほど魅力的なのが日本人女性だとか。

さて？　つつましい日本女性のみなさん。

Permanent Residencyを目指してみますか？

留学費用が恐ろしく安くなるかも。

ちなみに私はPermanent Resident です。2016年に資格をもらいました。

パートナーはカナダ人（白人）です。

あ！

つつましくはありませんが。

カナダにいらっしゃい！

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