教本のコラムについて
この「教本コラム」では、私が日々いそしんでいるピアノ教材研究の成果を、またピアノレッスンの要とも言える、さまざまなピアノ教本をご紹介していきたいと思います。
私もピアノ講師のひとりとして、日々レッスンをしていますがピアノ教本の大切さをいつも感じています。
与える教材と生徒さんとの相性によって、その子のこれからの音楽的成長、あるいは、ピアノを好きになるか、ならないかが決まります。
世の中には、星の数ほどピアノ教本があります。
その中から生徒さんに合う教材を選び、与えるのは非常に大変なことと言えます。
ですが、私は何とか良い教材を与えてあげて、
「ピアノが好きになってもらいたい」
「もっと上達してもらいたい」
という気持ちがいつも心の中にあります。
その気持ちが、私の原動力となり「ピアノ教本・教材研究」を続ける力となっています。
詳しくは「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」をご覧下さい。
また、数々のピアノ教本、教材を知ることは、著者の先生の、素晴らしい「レスナーとしての技術を学ぶこと」にもつながります。
なぜなら、教本にはその著者の知識と経験と、レッスンノウハウのエッセンスがぎゅっと凝縮されているからです。
教材研究は「ワンランク上のレスナーを目指す」近道であると思います。
また、たくさんの教本を研究することで、将来的には「究極のピアノ教本」を創れたら良いな、という野望もあります。
この「教本コラム」が、日々のレッスンにお役に立つことができれば、お読みのピアノの先生に何かのお役に立てれば、嬉しいです。
今日の教本
今回の教材は、豊島区でピアノ教室を経営している石澤恵さんの教本「はじめてひく みんなのおうた」です。
この教材の特徴としては、タイトルにもあるように、ホームポジションの「ミドルC(中央のド)」からの5音だけで弾けるように編曲してあること。
これは、手を移動させなくても弾けるので、導入のレッスンに取り入れやすいのが特徴ですね。ただ、どうしても右手と左手が接近した状態で弾くことになるので、その辺りをどう指導するかがキーポイントとなります。
曲は、よく知られているものを取り上げることによって、子供たちが取り組みやすいように配慮されています。歌詞もついていますが、一部もしかしたら今の小さい子が全く知らない曲があるようです。
この教本は、日本の良い曲を伝える良い機会でもある、と思います。
20曲あるうちの、4曲が臨時記号を使用しての曲ですが、7曲目の「たなばたさま」で、突然臨時記号が現れるのが、生徒にとってのポイントとなりそうです。ここをうまく指導できるかが大切となりそうですね。
「ひげじいさん」など、講師と生徒が連弾で楽しめるような簡易伴奏がついているので、連弾の楽しみも感じられるでしょう。
教本の最初の辺りは、両手でひとつの旋律を弾く曲が続くので、両手で同時に弾く(旋律と伴奏)練習が少し遅れる可能性もなきにしもあらず、ではないかと思います。この辺は、他の教材と併用することで解決したいですね。
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