「高校留学では英語は出来るようにならない」のは本当ですか？

「高校留学」目的を「英語力」と考えている人達への大いなる警鐘になりますように。 

高校留学では英語は出来るようにはなりません。

むしろマイナスの方が大きいです。

【質問】 

留学を高校で考えてたのですが、留学は高校卒業してからの方が英語が身につくと言われました。

実際そうなんでしょうか？

【回答】 

その通りです。

「英語が話せるようになりたい！」「将来英語を使う仕事をしたい！」などの理由で、安易に高校留学に走らないこと、ですね。

カナダ・バンクーバー在住、1994年以来優秀な日本人留学生の支援を行っています。

高校留学しても大した英語力は身につきません。

カナダの高校を卒業しても同じです。

また「カナダの大学進学の準備として高校から留学」という理由も聞きますが、高校留学のマイナスをわざわざ苦労して乗り越えるほどの英語力・学力にはたどりつかないのも現実です。

カナダの高校にさえ在籍すれば、魔法のように英語が身につくという大きな大きな間違った思い込みは排除することですね。

日本語を母国語とする生徒が英語で確固たる基礎能力をつけ、将来更に高い英語運用能力に届く基本を学ぶにはは、中学・高校での日本人向けの英語教育が欠かせません。

特に、英語文法を運用する能力に関しては、日本の高校で学んだ生徒の方がはるかに高いものを持っています。

その着実な文法能力を基盤とし、そこからカナダの大学レベルの英語に近づけるのは、日本の高校で勉強した生徒の方に軍配が上がります。

それも大きな差で。

安易に「高校留学」を夢見る親子のみなさんにも、よ〜く理解していただきたい現実です。

カナダで生活し高校に通うことで唯一伸びるのは、下記の点です。

・日常生活でのやりとり

これも本当に簡単な挨拶程度、夕食の時間の確認、お店での決まった会話などだけです。　論理的に組み立て、内容のある会話が出来るのにはほど遠いレベルです。

・Writingのスピード

学校の授業で時間内に書き上げることが非常に多いWriting 。仕上げないと点数がもらえないので必死で書きますので、もちろんスピードにおいてはかなり訓練されます。

日本でトップクラスの高校生よりもwritingのスピードだけは早いです。

が。

使う英語の語彙・文法レベルがお粗末です。　語彙も限られており、文法も中学1〜2年程度のパターンの頻用と、しかもミスが多いです。

これをカナダのEnglish 10,11,12でやってしまいますので、単位も取れないし成績もよくないという結果となります。

カナダの先生は、日本人の英語文法ミスなどを構ってはくれません。

適切な指導もありません。

文法の基本は本国でやっておいで！というのが方針ですし、日本人が英語文法の一体何で困っているのかの想像すら出来ません。

英語母国語の高校生の指導が、カナダの先生の役割ですから。

高校留学には一生つきまとうこんなマイナスもあります。

・日本語も英語も十分運用出来ないSemi-Lingual になる。

Bilingualならぬ、両方とも半分・中途半端の言語運用能力しか身につかない結果となることが非常に多いです。

過去30年間で相当数のSemi-Lingual日本人留学生に出会いました。

無理矢理高校卒業を！と親が送り出すケースによく見られます。

日本語での読み書きも不十分、驚くことに日本語でのコミュニケーションもうまく取れない日本人留学生の多いこと。

もちろん、英語でもカタコトレベルから向上することはありません。

脳の言語能力発達完了に非常に大切なはうの10代後半の、間違った高校留学により、一生母国語でさえ不十分な人生を送ることにもなりかねません。

安易な「高校留学」は一生のマイナスにもなってしまう可能性を持っていることをよく認識して下さい。

特に「カナダの大学進学のため」高校留学を考えている親子のみなさん。

日本の高校での文法理解を完璧にし、世界トップレベルの日本の数学・科学の基本を確立し、日本人としてのIdentity を身に着けてから、カナダに来て下さい。

Writingも、クリティカル・シンキングも日本の高校在学中に別途勉強する方がはるかに効率が上がります。

（オンラインでの指導もありますので下記リンクをどうぞ。）

この春も、そうやって準備し、優秀な成績で日本の高校を卒業する生徒たちがカナダの大学にやって来ます。

今朝も、某大学からそんな生徒のうち2名に”Acceptance Letter”が届いていました。

Yay!

カナダの大学学位をスームズに取るのも、日本の高校からカナダに大学に来た生徒たちというのも日本中のみなさんに知っていただきたい現実です。

優秀な日本の高校生のみなさん、カナダには大学からいらっしゃい！

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「クリティカルシンキングがわかる」eBookダウンロードはこちら

日本人のためのクリティカルシンキング学習サイト（留学準備に必須）　UX English 

Podcast [カナダにいらっしゃい！]