- 辻畑 憲男
- 株式会社FPソリューション
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
-
03-3523-2855
対象:家計・ライフプラン
6月に金融庁が発表した報告書で高齢夫婦無職世帯(65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計の収支の不足額が約5万円、30年で約2,000万円不足との発表がありました。この記事にみなさん驚かれているような報道がありましたが、実際にみなさん驚かれていたのでしょうか。老後の相談を受けていて、年金があてにならないと思っている方が多いように感じています。また、報告書の資料を見てこの支出に当てはまる方がどのくらいいるのでしょうか。実際にはもっと足らないと思います。例えば、住居13,656円。マンションだと管理費修繕積立金だけでも2万円~3万円ぐらいはかかるのではないでしょうか。また、戸建にしても固定資産税だけでもこの金額は超えてしまう方が多いのではないでしょうか。みなさん理想の生活を思い浮かべてください。下記の平均値の支出でかなえられますか。ゆとりある生活の平均値は約月35万円<生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度>、下記の26万円と比較しても9万円も差があります。35万円とすると約14万円不足することになります。30年で考えると約5,000万円の貯蓄が65歳までに必要になってきます。2,000万円でも大騒ぎなのに5,000万円となるとどのように貯めればいいのでしょうか。今のゼロに近い金利の銀行預金ではどうにもなりません。株式や投資信託などでの運用を考えるか、または働き続けるか、生活を切り詰めないといけないかもしれません。家を所有している方はリバースモーゲージの活用も一つの方法かもしれません。リバースモーゲージとは土地を担保にして生活資金などを借ります。そして亡くなったら、その家を手放すか、その借入額を返済するかを選ばないとなりません。家を相続人に残さなくてもいい方は生活資金を作れるのでいい方法でしょう。60歳になっても住宅ローンの支払いが終らずに生活に余裕のない方は、住宅金融支援機構の「リバース60」の利用も一つの方法でしょう。現在の住宅ローンをリバース60に借り換えるのです。借換え後は亡くなるまでは利息だけを支払っていればよく、元金を支払わなくてもよくなるために支出を抑えることができます。人生100年時代を楽しく豊かに生きるために金融知識等を身に着け、リバースモーゲージなどの活用が必要になってくるのではないでしょうか。
このコラムの執筆専門家
- 辻畑 憲男
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
- 株式会社FPソリューション
住宅と保険。自らの経験を活かしたライフプランをご提案します
「豊かに楽しく暮らす」をテーマに、夢、ライフプランを考えながら、お金のみならず人生全般の応援をしていきたいと考えています。一生に一度の人生です。常に楽しく暮らして行きたいものですね。そんなことを考えながら皆様とお付き合いしていきます。
このコラムに類似したコラム
老後の生活資金不足の時に ~リバース60~ 辻畑 憲男 - ファイナンシャルプランナー(2021/10/28 13:58)
「人生100年時代と日本の年金制度」その1 荒川 雄一 - 投資アドバイザー(2019/07/02 18:00)
老後2千万円必要は本当か 森本 直人 - ファイナンシャルプランナー(2019/06/10 17:24)
50歳から始める老後の準備 ~時間を味方につける最後のチャンス~ 辻畑 憲男 - ファイナンシャルプランナー(2019/05/02 09:16)
「人生100年時代を見据えた資産形成とは(年代別の留意点)」 荒川 雄一 - 投資アドバイザー(2019/04/11 15:09)