- 山本 雅暁
- グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
- 神奈川県
- 経営コンサルタント
対象:新規事業・事業拡大
- 下村 豊
- (経営コンサルタント)
日経記事;『日用品、国産を対中輸出 資生堂など 高品質強みに増産投資』に関する考察
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こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。
11月1日付の日経新聞に、『日用品、国産を対中輸出 資生堂など 高品質強みに増産投資』のタイトルで記事が掲載されました。
本日は、この記事に関して考えを述べます。
『日用品大手が相次ぎ国内で増産投資に踏み切る。資生堂は2022年までに約1400億円を投じる。コーセーやユニ・チャームも新工場を稼働させる。訪日観光人気や越境EC(電子商取引)の広がりを受け、日本で製品を増産し中国などアジアに輸出するためだ。海外で高まる「日本製」への需要を満たすため、内需型産業の代表格だった日用品が輸出の新たな柱に育ちつつある。。。。』
最近の数年間、訪日外国人が毎年増加しています。従来は、中国、韓国、台湾などの近隣諸国からの観光客が多かったですが、最近は、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシアなどのアセアン地域や、欧米地域からの観光客も増えています。
先週、東海道新幹線の中で、スイスのIT企業に勤める夫婦と話す機会がありました。
このカップルは、ここ数年間、1年間貯蓄して、毎年日本に3週間かけて滞在して、いろいろな場所を訪問しています。今回は、鹿児島、屋久島、大分と、大阪、京都、奈良を訪問したそうです。
今回の旅行の印象を聞くと、日本の商品に対して多くの発見があったそうです。
このカップルは、以前からの日本びいきのようですが、今回の旅では、日本各地で見つけたいろいろな商品について、高度なデザイン性、高い品質、使うことへの安全・安心の担保などが印象に残ったと、話していました。
もちろん、タオルは、オーガニックだけでなく、肌触りの良さや吸湿性、デザインなどから、良いものを選ぶことになります。
このカップルは、日本で見つけた商品をインスタグラム、ピンタレスト、フェースブックなどのSNSで発信しています。
彼らも訪日前には、観光スポットや名産品などの情報を、グーグルの検索エンジンからだけでなく、上記のようなSNSから情報収集して、事前確認を十分に行います。
また、彼らは、スマートフォンやパソコンを使って、訪日中および訪日後にも、SNSやブログで情報発信しています。
多くの訪日観光客が、このスイス人カップルと同じことをしています。このことは、日本への観光客を増やすだけでなく、日用雑貨品、食品などの日本商品に対する関心を必然的に高めているのは、確実です。
このような社会・事業環境が、本日の記事にあるような日用品をアジアなどの海外に輸出する動きが、活発化することにつながっています。
日本製(Made-in-Japan)は、国内商品の信用力の一つになっていることは、確実です。
上記の中小企業は、多くの場合、国内のリアル店舗での販売に加えて、海外向けのインターネット通販の仕組みを、最大限有効活用しています。
中には、リアル店舗は一切使わないで、インターネット通販サイトでのみ販売して成功している企業も多くなっています。
インターネット(Webサイト、ブログ、SNSなど)での情報発信することが、あるいは、観光客や潜在顧客に情報発信してもらうことが、お金を使う必要のない広告宣伝になります。
このようなインターネット上での情報発信・共有化と、海外向けインターネット通販サイトを組み合わせれば、リアル店舗無しでの販売を可能にします。
インターネット通販サイトは、自社の英語版Webサイトにカート機能を付けて行うやり方と、米Amazon.comの通販サイトに出店するやり方があります。
とくに、最近、日本郵便が2017年10月からサービスを開始した『FBA を活用し を活用し た米国 Amazon.com Amazon.com で販売する出品者向け「UGX Amazon FBA Amazon FBA相乗り配送サービス』が極めて有効です。
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2017/00_honsha/0929_02.html
この上記日本郵便によるサービスは、国内中小企業が日本から米国に輸出して、米Amazon.comのインターネット通販サイトで、米欧アセアン地域に販売するときに役立ちます。
私の支援先企業の多くが、このサービスを利用しています。
このように、自社商品が魅力的であり、米欧アセアン地域で販売できる商品力のあるものは、Webサイト、ブログ、SNSでの情報発信や、リアル店舗、あるいは、海外向けインターネット通販サイトの活用で、日本のどこからでも、海外に輸出できる、または、訪日観光客にリアル店舗で販売できる状況になっています。
この機会に多くの国内中小企業が、訪日観光客だけでなく、米欧アセアン地域の潜在顧客に対して、自社商品の輸出や販売を実現して、収益確保・拡大を図ることを期待します。
私の経験則では、競争力のある良い商品をもっている企業は、海外販路開拓・集客を行うために実行すべきことをきちんと行えば、訪日観光客や海外の潜在顧客に対する販売を実現できます。
よろしくお願いいたします。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁
このコラムの執筆専門家
- 山本 雅暁
- (神奈川県 / 経営コンサルタント)
- グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
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