- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
30年近く「カナダ高校留学の実態」を日本のみなさんに発信し続けています。
「留学せん事」という本も出版し、ひとりでも日本の高校生の大切な未来を守りたいと頑張りました。
なぜ?
それは、このような日本の若者がひとりでも出ないようにしたいからです。
Case Study (20歳の高校留学生)
「正気を疑うような洋服を着、朝寝坊し、お酒を飲み過ぎて、劇的にホームシックになり、語学学校に通う。 皮肉な事に、このような愉快願望留学青年達は、毎日の生活では全然英語をしゃべる事もない。 よほど必要に迫られる時以外は。」 (ダグラス・クープランド)
これは、バンクーバーに留学している日本人についてのコメントです。
いわゆる役にも立たない「語学留学」とやらをしている日本人についてでもありますし、実は、20歳になろうと言うのに未だカナダの高校卒業資格の取れない日本人の描写でもあります。
私がまだ「サポートプログラム」を主催している頃から、すでに「20歳を過ぎた日本の高校留学生」がバンクーバーの話題となっていました。
それから20年近く経つ現在も、「20歳にもなってまだカナダの高校を卒業出来ず、バンクーバーをうろつく日本人」は、かなりの数に上ると思われます。
カナダの教育制度も理解せず、日本でうまくいかなかった態度のままカナダに送られた高校生の成れの果てです。
エージェントは、もちろん、「簡単に卒業出来ますよ〜」と送り出します。
受け入れスクールボードも、「あ、また儲かる!」と授業料を目当てに受け入れます。
そんな日本人高校生に、カナダで何が起ころうが知ったことではありません。
勝手にお金を払ってやってきた本人に全責任があるというのが、受け入れスクールボード側の言い分です。
ほとんどのケースはこう始まり、こう終わります。
日本では成績悪いけど、カナダ行ったら楽しい高校生活が送れるという「エージェントの嘘」にしがみついてカナダにやって来た。
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バンクーバー近郊の巨大留学生プログラムのあるスクールボードに入れられる。
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もちろん能力がないので、正式授業は取れずESLで他の留学生とごった煮状態。
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説明がわからないのか、エージェントの嘘なのか、なぜかESLは卒業の単位になると思い込んでいるので、本人には危機感はなし。 何も努力をしないままESLでだらだら。 他の留学生とつるんで遊びほうける。
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いくら何でもずっとESLにいることに不安を覚え、学校に聞こうとするが英語が出来ないため、学校のカウンセラーともうまくコミュニケーションが取れない。 もちろん、エージェントは送り込んだあとの留学生など放ったらかし。 学校の方針への関与も出きないのがエージェントの姿。
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日本の親に言いつける。「この学校はインチキで、いつまで経っても卒業させてくれない。」などなど。
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カナダの教育制度に全く無知なくせに、日本と同じ妙な過保護意識の親は、「とんでもない!学校を変わりなさい!」
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カナダの高校も「こんな出来の悪いのはそろそろお祓い箱にした方がいいな」と転校を勧める。 いくらでも新しい日本人をエージェントが連れて来てくれるので、ややこしいのは厄介払いが得策とばかりに。
しかも、この時点では留学生の年齢が18歳くらいに到達。カナダでは大学生の年齢。 完全なお邪魔虫状態の留学生。
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転校を勧める先は、そんな18歳を過ぎた日本人高校生から、これまた授業料をぼったくる大人用の高校卒業プログラムを持つ学校。 特に留学生の落ちこぼれを集める学校がバンクーバーに数校あるが、中でもコロンビアカレッジは、高校卒業出来ない20歳前後の日本人の「留学生捨て山」として悪名高い。
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カナダの社会と接点もなく、落ちこぼれの日本人留学生同士でつるみ、バンクーバーの繁華街に近いカッレジ生活は、クープランドの描写する「愉快願望留学生」と成り下がる。
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しかし、単位は取れない。 勉強しないし、態度も悪いので、取れるわけがない。
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単位が取れないのを今度はカレッジのせいにし、「カレッジが悪いから卒業出来ない」と親に言いつける。
日本の親は、「他の学校に行きなさい!」と、ますます子供を追い込む指示を出す。 日本に帰らせても「中卒」。 「うちの子カナダに留学してるんですの」と自慢した手前、後には引けない親。 子供はますます追い込まれる。
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自分の能力不足、努力不足を棚にあげ、いい学校さえ見つければ、魔法のようにあっと言う間に高校卒業出来るのではないかとの希望を捨てきれず、バンクーバー徘徊を続ける。 親のお金を湯水のように無駄にしながら。
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単位も取れない、成績も芳しくない、出席率も悪い、しかも20歳を過ぎても高校卒業の見込みもない日本人留学生は、カナダ移民局からビザ更新を却下され、文句も言えず、遂に中卒のまま帰国。
カナダからの真剣な忠告です。
・能力なし、準備なし、カナダ教育制度への知識なしの留学はしないこと
・留学してしまった場合、少なくとも1〜2年以内にSOSを発信すること
・18歳を過ぎてまだ卒業単位が相当数残っている場合は、綺麗サッパリ諦めて帰国すること
・少なくとも、ビザ取り消しになる以前に帰国すること
まだ間に合いそうな方へ:
ベストなオプションを一緒に考えましょう。 ご連絡下さい。
Let Me Help You.
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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