
- 佐藤 宏樹
- バルクアップコンサルティング株式会社 代表取締役
- 大阪府
- 公認会計士(日本/米国)
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
コンサルタントの選び方 2/2(課題がわからない場合)
-
コンサルタントを雇いたいと思われる動機は、①課題があり解決方法も分かっているが、特定の機能が社内に不足している、②明確な課題があるが解決方法がわからない、③課題がわからないが違和感がある、の3種類に大別されると思います。
①,②はこちら
③課題がわからない場合
③の課題がわからないが違和感があるという状況においては、「コンサルタントのスキルの高さ」と「経営者との相性の良さ」で二軸で考えると「経営者との相性の良さ」の方が重要になってきます。この状況においては課題を洗い出し整理する力、すなわちコンサルティングと言うよりはコーチングに近い力が求められます。コーチングにおいてはコーチとの相性が極めて重要です。コンサルタントと経営者の関係性においても、経営者が例えば「頭の整理ができた」、「課題が見えてきた」、「ゴールイメージができた」等、簡単に言うとスッキリすることができるかが重要だと考えます。ここで出てきた課題を持って次のステップに進み、必要に応じて別のコンサルタントに依頼するというのも手だと思います。
この状況においては、必ずしもコンサルタントにこだわる必要はなく、ビジネスコーチを付けコーチングを受けるというのも一つの選択肢だと思います。ある程度課題の糸口が見えている場合はコンサルタントの方が良いと思いますが、ゼロベースで考えたいという場合は、特定の分野における能力を持ったコンサルタントよりも、課題を引き出してくれるビジネスコーチの方が良い場合もあります。コンサルタントは時と場合によっては自分の得意分野に思考が寄ってしまい、それが邪魔になってしまうことがあるからです。ちなみにですが、コーチングは電話だと1時間1万円程度から受けられます。日本だとCOACH A社が最も有名かと思います。
いずれにおいてもコンサルタントやビジネスコーチとの相性を確かめるには、複数の方と実際に面談し試してみるしかないでしょう。他の経営者の方から優秀だからと紹介されたコンサルタントがご自身と合わないことはよくあります。また、その状況によってどの様なコンサルタントと接していたいかも変わると思います。コンサルタント側もその点は理解していると思いますので、是非色んなコンサルタントと接してみて頂ければと思います。
最後に
ちなみに、よく聞かれることですが、値段の高いコンサルタントだから飛び抜けて優秀といったことはほとんどありません。ごく一部に大手コンサル会社の報酬を上回るような単価設定をされてる超売れっ子の先生もいらっしゃいますが、ほとんどの場合は大手の報酬を上回るようなことはありません。大手の水準は定価が、マネージャーレベルで1時間4万円程度、スタッフレベルで1時間2万5千円~3万5千円程度です。これは定価ですので、ここから2割~4割引した金額を実際に請求しています。分野にもよりますが、個人のコンサルタントや小規模のコンサル会社でこの水準を確保するのはかなり難しいと思います。従って、ほとんどのコンサルタントがこれより低い、同じ価格レンジにいると思って頂いて良いと思います。この意味で、優秀だから飛び抜けて高くなることもないですし、高いから飛び抜けて優秀ということもないです。提示された値段にとらわれず、ご自身の中での価値に応じて報酬額を決め、人選を頂くのが一番良いかと思います。
以上、皆様のコンサルタント選びの一助になれば幸いです。
「○○な状況だが、どの様なコンサルタントを選んでよいか分からない」といったご相談もお気軽にお問合せ頂ければと思います。無料メール相談もご利用いただけます。
長文お付き合いいただきありがとうございました。
このコラムに類似したコラム
コンサルタントの選び方 1/2(課題がある場合) 佐藤 宏樹 - 公認会計士(日本/米国)(2017/03/28 00:16)
成果を出すことにこだわりたい 長谷川 進 - 経営コンサルタント(2013/02/23 14:36)
起業希望者や起業塾の参加者と話すと。 工藤 英一 - 経営コンサルタント(2012/06/20 11:00)
はじめまして。IT企業を元気にするコンサルタントです。 高木 仁 - フランチャイズビジネスコンサルタント(2012/04/26 23:57)
在庫と利益との関係を正しく理解する ドクトル・ホリコン 堀内智彦 - 経営コンサルタント(2012/01/06 04:43)