
- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、8月は固定金利が全て上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、8月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.049%上昇の0.906%、20年超の最長期間は前月比0.083%上昇の1.463%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、6月下旬から7月上旬にかけては長期金利が上昇したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は高値圏内での展開となりそうです。
米利上げ後も落ち着いていた日本の長期金利ですが、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁やイングランド銀行、カナダ銀行も利上げの可能性を示唆したことで欧米の長期金利が急上昇、日本の長期金利も0.1%を上回る水準まで上昇しました。
ただ、長期金利上昇を抑制したい日銀が5ヶ月振りに前回と同じ0.11%で指値オペを実施し、日本の長期金利は再度落ち着いた展開となっています。
前回と同じ0.11%で指値オペを実施したことで、日銀の許容する長期金利の上限が0.11%であることを再度示す格好になりましたが、欧米の長期金利が高止まりで推移すると、日本の長期金利も0.1%近辺の高値圏内で推移することが考えられます。
以上を総合的に勘案しますと、長期金利は先月よりも高値圏内で推移し、それに連動する8月の他行の長期固定金利は多少上昇する可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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