歴史
約10年前では不動産投資ローンというくくりのローンが出来る前で事業用ローンと言っていました。事業用ローンは文字通り事業を行う人向けのローンになります。アパートローンは10年以上前からありましたが、それは土地を持っている地主向けで、そこに新築でマンションやアパートを建てるという人が対象でした。(今でも信託銀行系のアパートローンはこの傾向が強いです。)都市銀行が投資用ローンを積極的に扱っていたのは5年ほど前からで、その当時は信用拡張の時代でしたのでフルローン・オーバーローンがでました。(年収が低い人に対してもあまり限度が無く出ていました。)ただ、その傾向が止まったのが2年くらい前でした。丁度ゼロ金利政策が終了して利上げ基調になった前後からです。
ただ、不動産投資ローンの実行ベースでの話を聞くと昨年度あまり変わらないそうです。(数は減っても金額の大きいローンが選別的に出ていた傾向があります。)銀行員の現場の見方では銀行の信用収縮もしくはリスク回避的融資の姿勢は2,3年続くとの事です。よって担保評価や物件価格の7〜8割
程度までの融資までしか期待できない状態が続くと思われます。(一部銀行では自己資金を半分用意して下さいと言われます。)
現在(2008年後半)の不動産投資ローンとは
都市銀行の不動産投資ローンとは現在では年収で線を引くと1000万以上の人を対象にしていると考えてもらって良いと思います。それ以下の方は過去の(先代からなど)取引や資産背景が非常に良い人のみが対象となります。1000万円以下の年収の方でも地方銀行等で可能性が無いわけではありませんが概ね審査の基準が非常に厳しくなっております。
担保評価は
担保評価に積算法と収益還元法二つの手法があり、多くの都市銀行では両方を加味して担保評価をしています。また、地方銀行等でも一部進んだところは収益還元法を取り入れているケースもありますが、現在の信用収縮時には掛け目が厳しくなっています。
不動産投資が個人年金の補完に適している理由
長期間に渡る所有を前提にした不動産投資物件は年金の補完に適しています。何故なら多くの人が日本に生まれ日本に暮らし、年金も日本でもらい暮らしていくからです。日本に住む限り外国通貨は生活に必要ありません。また、不動産投資が年金に適していると思われるのはその安定した収益性です。銀行が何故長期間に渡った投資用ローンを出すかと言えば過去の賃貸住宅の安定的な賃料推移が理由です。実感的にもデフレ時も家賃が下がりづらいことから分かって頂けると思います。(インフレ時は家賃が上がり易いとしても…家賃があがる方は所有者にはプラスです。)
従って、購入時に組んだ長期の投資用ローンの支払と家賃のキャッシュフローの受け払いがある程度想定できるのが不動産投資の良い所です。(但し、人口がある程度安定している首都圏に限った話です。(私は他のエリアの事が分からないので他のエリアも同様とは言えません。))また、投資用ローンの残債と資金収支のクロスする地点を自分の退職時以前に設定する事でその時点ではその物件から得たキャッシュフローで期限前返済を行い全ての残債を返済する事も可能となります。
不動産投資ローンと住宅ローンの返済計画
住宅ローンが自分の給与所得や自営の所得によって返済する形になります。また、多くは35年等の期間で返済となります。(期限前返済もできますが)一方投資用ローンに関しては当初投資に当たり自己資金や諸経費を支払う以外は自分の給与所得や自営の所得によって支払わない事を大前提にします。(だからこそ2年ほど前までは年収が500万以下の方でも投資用ローンが出ており、しかもその割合がかなり高い形になっておりました。)ただ、例外的に事故や大規模修繕が必要な際に一時的に出費が発生する可能性があります。
投資物件での資金収支の累計が残債の金額を上回るポイントが来た場合に残債を一括返済する事が可能になります。この時点からは物件保有のリスクは極めて低くなります。(グラフ参照ください。
このグラフはフルローンで物件を実際昨年購入された方の物件の場合のコストを引いた後のキャッシュフローシュミレーションです。自己資金比率が低いのでこの年数が長めになっております。自己資金比率が高ければ早くこの年数を迎えれます。)
ご質問があればhttp://www.minato-am.com/
このコラムの執筆専門家
- 向井 啓和
- (東京都 / 不動産業)
- みなとアセットマネジメント株式会社
みなとアセットマネジメントの向井啓和 不動産投資のプロ
東京圏の資産価値が下がりにくい高収益物件の一棟買いなら弊社にお任せください。資金計画から損害保険まで一貫した不動産投資アドバイスを行います。また、金融機関出身の向井啓和の経験を活かし銀行からの投資用ローン融資提供します。フルローン相談
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