家を建てられない日本人 1 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

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家を建てられない日本人 1

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●非常識な家の建て方教えます プロローグ
 「みなさん^^消費は美徳です。国を強くします。低所得の方にも家が買える仕組みを作りますよ。^^購入後何年間かは元金の返済を据え置きます。そうしたら買えるでしょ^^その後の返済は若干金利が高いですが、いざとなれば家を売っちゃえば、譲渡益が残るでしょ^^損はしませんよ^^」世界一の国の、歴代ナンバーワンのアホ大統領がこう国民に囁いたのです。物事をあまり深く考えないこの国の国民はこの話しに乗ります。

 住宅保証会社は、住宅建設資金を確保する為債権を発行します。証券会社がこれを購入し、小口の証券として世界各国にばら撒きます。元金返済を据え置く為、一般の証券より金利が良いのでハイリターンになりますが、反面ハイリスクも伴います。低所得者向けだから、住宅購入者が返済不能になりますと証券は紙切れ同然になります。そのリスクをヘッジする為、その証券には保険がつきました。こうすれば安心なので、証券は飛ぶように売れました。潤沢な資金を得た住宅保証会社は、その追い風に乗ってどんどん低所得者向けの家を建て売りさばいていきます。

 さて元金据え置き期間が過ぎた現在、景気はどうなっているでしょう。国民は、返済できなければ売れば良いと聞かされていますから当然の様に売りに出します。それが一斉に起こったため、需要と供給のバランスが崩れて不動産が暴落し、アメリカ版のバブルがはじけたのです。証券を発行したリーマンブラザースは倒産し、保険をつけたAIGも国家から緊急支援を受けるハメになってしまいました。

 返済できる目途も無く、買える条件にあるから買ってしまえと云う見識のなさも問題ですが、これは無知と云うより国民性なのでしょうね。可能性があれば、チャレンジしようとする精神の悪い面が出たというところでしょう。

 振り返って日本人はどうか?
石橋を叩いてもまだ渡らない、いや渡れない人が多いのです。次回は渡れないメカニズムを書いてみたいと思います。

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