- 長谷川 進
- 神奈川県
- 経営コンサルタント
-
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対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
今日はSaaSについてのお話です。
ITproにおいて、2008年版中堅・中小企業のIT意識調査が報告されています。
SaaSに関する主なポイント
(1)SaaSへの取り組みと関心度に、年商規模別の差はあまり見られない
(2)中堅・中小企業がSaaSに期待することの多くは、コスト削減である
(3)SaaSの利用対象として、財務会計、人事給与、販売/在庫管理などの定型的な経理処理が上位に挙げられている
(4)「SaaSはパッケージよりも安価である」というイメージ先行から、製造業では、生産管理やERP(基幹統合業務システム)でSaaSへの期待が高いようである
(5)コスト削減以外のSaaSのメリットとして、「トライアル的な運用ができる」「自社では運用が困難な業務を他者へ委託することができる」が挙げられる
私が注目したのは、(2)(4)(5)です。
最近注目されているSaaSですが、イメージ先行であることは否めません。
ITベンダー各社はさまざまな説明をしていますが、「ネットワーク経由でサービスを利用する」という本質的な部分においては、従来からあるASPと変わりません。
パッケージソフトを活用した通常のシステム構築をした場合でも、カスタマイズの程度によってはSaaSのコスト優位性には疑問を感じますし、SaaSでなくても他者への運用の委託は可能なわけです。
ですので、SaaSはあくまでソリューションの一つの選択肢として捉えるくらいでいいですね。
但し、「サービスを利用する」という考え方により、IT化のハードルが下がる可能性はメリットとして考えられます。
H/W構成やS/W構成などを気にせずに、情報セキュリティなど面倒なIT運用を他者へ委託できることは、メリットといえます。
「SaaS」という言葉に踊らされずに、自社の経営戦略にマッチしたIT化を進めていきましょう。
横浜で働く中小企業診断士長谷川進のブログ
このコラムの執筆専門家
- 長谷川 進
- (神奈川県 / 経営コンサルタント)
新規事業成功の鍵は、リスクヘッジを考えた事業戦略策定にあり
日本アイ・ビー・エム在籍時の15年間に多数のITプロジェクトに参画しました。その経験から、「新規事業が失敗する場合の多くは、構想段階に問題がある」と考え、リスクヘッジを根底においた事業戦略の策定、プランニングを行っております。
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