人生の午後とは - 心の病気・カウンセリング - 専門家プロファイル

藤永 英治
藤永カウンセリングルーム 院長
大阪府
心理カウンセラー

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閲覧数順 2024年05月09日更新

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心理学者のユングの考えかたに「人生の午後」というのがあります。これは午前6時〜9時までを幼少期、午前9時〜11時までを青年期、午前11時〜午後1時までを中年期、午後1時〜3時までを老年期にするという例えたお話です。現代は長寿の時代ですから、人生80年と計算して真ん中は40歳頃になります。マラソンで例えれば0歳がスタートで折り返し地点が40歳になり、ゴールが80歳なのです。ここで、なぜこのお話を取り上げたかというと、つまり午後12時以降は40歳〜50歳になります。この時期、結婚されている方は猛烈なストレスにさらされる時期でもあります。心理学でも中年の危機という言葉で表現されています。子供がおられる方は、その子がちょうど独立して家を出ていきます。そうすると、生活上どうしても妻、夫として向き合わなければならないからです。家族は二人きりになるわけです。今まででしたら結婚し子供が生まれ、子供中心で家庭生活が成り立っていましたが、その形態が変わってしまうのです。私のカウンセリングルームにも、この年代のご夫婦が相談に来られます。相談内容は簡単に言えば、たわいもない夫婦喧嘩なのです。カウンセリングルームでお互い、ののしりあいや罵声が飛びます。たいがいは、「お前がこうだから嫌だよ」「あなたが、こうだからダメなのよ」、というお互いを非難中傷する言葉が出てきます。ここで必要なのは夫婦関係の再構築なのです。まあ第二の人生をお互い、生き直すといってもいいでしょう。つまり結婚生活の仕切り直しなのです。恋愛当初と比べ結婚生活が長くなっていくとお互いの考えかたも変わり、周りの環境も変化していきます。それに対応していかなければならず、素直に現実を受け入れなければなりません。これに対応出来なければ大きなストレスとなります。ある方は離婚という選択も選ばれる方もおられるでしょう。この場合も大きな環境変化があります。しかし私の考えでは離婚は勧めません。今ある場所で対処していくことが自分自身の人間的成長につながるからです。どうしてもこの中年期の結婚生活というのは、お互いが敵になってしまいます。新婚当初は、あんなに愛し合っていたのに、これはどうゆうことでしょう。結婚というのは家族ができ幸せでもありますが、ある意味、「忍」でもあるわけです。相手がいることですから相手に合わさなければいけません。自分本位で生活していけば結婚生活は破綻してしまいます。そうゆう意味で長期の結婚生活に必要なのは寛容の精神です。お互いを認め尊重するということです。それができるかどうか、その人の度量が試されることになります。今の若い人で結婚している人の中で、すぐに離婚に踏み切る方が多いのは悲しむべき現実です。自分の中のこころを育てる絶好のチャンスが結婚なのですから、それをすぐに止めてしまうのは、もったいないです。人生はゲームのように簡単にリセットするものではありません。時には耐え忍び、自分のこころの器を広げていくことも大切なことだと思います。それが人生の午後をいかに充実させていくかの鍵になるのです。

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