第4章:プロダクトの健康状態を調べよう
⑩マニュアルは誰もがわかりやすい表現方法を採用しよう
「アメリカのマクドナルドのスタッフ用のオペレーションマニュアルの特徴ってご存じですか?」
と聴かれて、「知っています」というひとはかなりの通か、関係者ですよね。
何を言いたいかというと、彼らがキッチンで働くスタッフに向けたハンバーガーの作り方の手順書マニュアルって、ビックリするほどわかりやすい工夫がされているのです。
私が、マクドナルドで働いていた頃、アメリカの店舗で研修をさせて頂く機会がありました。今から20年以上前の話です。そこで、ほんの短い時間でしたが、アメリカ人の中に混じって、ハンバーガー作りを一緒に行ったのです。
マクドナルドは「世界の言葉」ですから、ハンバーガーのレシピも基本は世界共通。作り方も基本は同じです。なので、いつものハンバーガーの調理作業については特に困ったことはなかったのですが、問題は、キャンペーン商品やアメリカ独自の商品。これはまったく初めてのレシピですので、きちんと説明を受けなければ作れないのです。
しかし、教えてくれるトレーナーは、メキシコ系と中国系のアメリカ人。彼女たちは、あまり英語をしゃべりません。主にスペイン語か中国語なのです。英語ですらちゃんと話せない私が、スペイン語や中国語を話せるはずも無く、もう何が何だか訳がわからない状態になってしまいました。もちろん、彼女たちには、日本語は分かりません。お互いに何となく手順を確認していましたが、イマイチしっくりこないので顔を見合って苦笑いをするばかり。
その時にトレーナーが指さしたのが、キッチンの壁に貼ってある「調理手順のマニュアル」だったのです。
その手順書は、イラストと写真と説明文で構成されており、仮に説明文を読まなくても、ハンバーガーを作る手順は分かるというスグレモノです。今でこそ、このようなマニュアルは日本でもよく見るようになりましたが、当時の私にとってはかなり衝撃的な工夫を見せられた気がしたのでした。
日本人は、とかく文章で伝えることに気持ちが行きがちです。その為、外国人との意思疎通が非常に苦手です。多くの日本人は、外国人とのコミュニケーションに元々慣れていないので、言語が違うことに対して最初から抵抗感があるのでしょう。しかし、アメリカでは言語が違うことなど最初からあたりまえなので、それを前提としたコミュニケーション、意思疎通を考えています。
だから、マニュアルには写真とイラストが多用されているのです。
日本でもこれから外国人の働き手がどんどんと増えてきます。
特に飲食業に関しては、今もかなり多いのですが、これから更に増えてくることでしょう。
彼らの持つ能力を最大限に活かすには、まずは、マニュアルによる基準統一が重要なのです。
しかし、それは必ずしも「言葉」で統一する必要は無いのです。アメリカのマクドナルドのように、アニュアルを写真とイラスト、もしくは、今の時代では動画などで伝えれば良いのです。
外国人を受け入れる店長よりも、言葉が通じないところで働こうとする外国人の方が、気持ちはドキドキで大変だろうと思うのです。彼らがリラックスし、持てる力を最高に発揮して頂くためにも、もっとマニュアルそのものを工夫してみては如何でしょうか?
さらに、外国人に対するそう言う姿勢は、そのまま日本人に対してもより効果的に意思疎通のレベルを上げることが出来るのです。
マニュアルは、わかりやすく、守りやすく、伝えやすいことが重要です。
それにより、あなたの店のブランド力は更に高く広く広がって行くことになります。
「お店の健康診断」においては、特にこのような基準の維持管理への工夫を再確認し、診断していくようにするのです。皆さんも是非取り組んできて下さいね。
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