「店舗力診断」をしよう:その76入社3日以内に辞めるスタッフをゼロにしよう - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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「店舗力診断」をしよう:その76入社3日以内に辞めるスタッフをゼロにしよう

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第7章:ピープルの健康状態を調べよう

⑥入社3日以内に辞めるスタッフをゼロにしよう


「え?あの新人さん、もう来ないの?辞めちゃったの?まだ3日目だよ・・・」

とあるレストランチェーンでも一幕です。
このチェーン店では、新人アルバイト、それも入社3日以内の退職率が非常に高いのです。
最初は、このチェーンだけの問題かなと思っていた私ですが、他のチェーンを調べてみると、新人アルバイトの初期退職ってかなり多いことがわかったのです。

2010年頃までは、まだ世間では働きたいひとの方が、働くひとを募集している店よりも多かったため、新人アルバイトが退職しても、また募集をすれば、すぐ次の応募があるという状態でした。そう言う環境もあって、新人採用に特に苦労をしていなかった店長達は「アルバイト希望者なんていくらでもいる」と思っていたのです。

しかし、時代は変わり、景気が回復傾向に入り、今やアルバイトをしたい人よりも募集の方がはるかに多くなっています。そうなるとアルバイト先に飲食業を選ぶひとの数は、数年前と比べると大幅に減少してしまいます。昔から飲食業のアルバイトは、「時給が安い」「仕事がきつい」と言う評判です。もっと楽な仕事があればそちらを選ぶのは、普通の心情でしょう。

そんな状況の今、応募してきてくれた人はもちろんですが、その中から採用した貴重な人材は、「絶対に辞めさせない」事が必要なのです。にもかかわらず、店長達の多くは、数年前と同じ感覚を持ち続けています。また、そう言う意識の店長に「スタッフリテンション(長く勤めるようにしてもらうためのプログラム)」を教えていない会社が多いのです。これでは、飲食業でアルバイトをするひとは、さらに減ってしまいます。ヤバイのです。

確かにスタッフがアルバイトを辞めるのには、何らかの理由や事情があります。引越や学業などやむを得ない事情もたくさんあります。しかし、入店して3日以内に退職するのは、やむを得ない事情ではありません。それは、「受け入れ側に大きな問題がある」と言うことなのです。

新人が3日以内に辞める「理由」は、たったひとつ、先輩バイトとの「人間関係」です。

「初日に対応した先輩スタッフの教え方で傷つきやっていく自信を持てなかった」
つまり、「この人に毎日教えられるのは辛い・・・」
だから、「この店で働くのは楽しくない・・・」と思ったからなのです。

基本的に新人は、「不安」でいっぱいです。
その新人の「不安」を「安心」に変えるのが、先輩バイトや店長の役目なのです。
ところが、初期退職の多い店では、先輩バイトが、「厳しくしごいたり」「放置したり」「無視したり」「判りにくく教えたり」する事で新人の「不安」を、「不満」に変えてしまうのです。

このような受け入れ体制の店では、その実態を新人が把握するまで、3日もかかりません。
初日で感じてイヤになるか、それをぐっと我慢して2日目の出勤をしても、やはりイヤになってしまう・・・
だから3日目にはもう来ないのです。

では、どのようにすれば「新人が3日目に辞めない」ように出来るのでしょうか?

店長は、このようなことにならないように、先輩バイトへのトレーナー教育に力を入れなくてはなりません。
そして、新人の勤務初日の前に「オリエンテーション」を実施することも必要です。
さらに、初日の仕事が終わったら、その日のうちに「フォローアップミーティング」を行うのです。

最初のうちは「店長自ら」新人へのフォローアップを短いサイクルで行って欲しいのです。
そして、新人の「不安」が解消されているのか?「不満」に変化しているのか?を確認するのです。
もしも、「不満」に変化しているようならば、担当のトレーナーを呼んで状況を再確認するのです。

新人の気持ち、トレーナーの気持ち、それらを「相手軸」に立つことで的確に把握して行けば、新人が入社3日以内に辞めると言う事態は起こりません。
もしも、あなたの店の新人が、「長続きしない」「すぐに辞めてしまう」そんな状態ならば、是非とも、短いサイクルでフォローアップを実施するよう心がけて下さい。

今は、スタッフ不足の時代です。特に飲食業でのアルバイト募集は、さらに厳しい状況になります。
店長は、「新人を絶対に辞めさせないという固い決意」を持ち、その為の具体的な環境作りを行わないと、店の存在自体が危ぶまれるという厳しい時代なのです。是非とも、せっかく採用した新人が、3日以内に辞めるなんてことが無いように、きめ細かいコミュニケーションとフォローアップを実行して参りましょう!

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