- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、6月は固定金利が全て上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、6月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.088%上昇の1.179%、20年超の最長期間は前月比0.123%上昇の1.957%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、4月下旬から5月上旬にかけては、日本の長期金利が0.3%台~0.4%台で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利の指標となる長期金利は上昇圧力がかかりやすい展開となりそうです。
世界の市場では、今まで日本以上に低下していた独の長期金利上昇や、米の利上げ観測に絡んだ米の長期金利上昇など長期金利は上昇傾向にあります。
そんな中、12日に行われた主力の10年物国債の入札が不調な結果となり、日本の長期金利も一時0.47%と2ヶ月ぶりの高水準を付けました。
一方で、この金利水準は市場参加者にとって魅力的であることや、日本銀行による国債買い入れが継続することなどから、日本の長期金利の上昇は限定的との見方もあります。
以上を総合的に勘案しますと、長期金利には上昇圧力がかかりやすいものの、概ね0.3%台~0.4%台で推移するものと考えられ、この場合6月の他行の長期固定金利は横ばいかやや上昇する可能性が最も高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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