- 中舎 重之
- 建築家
対象:防災
- 松島 康生
- (危機管理/BCP/防災計画コンサルタント)
- 松島 康生
- (危機管理/BCP/防災計画コンサルタント)
富士の話
フジサンと呼ばれていますが、富士の字が使われたのは、
平安時代です。ですから比較的に新しい名前であると言えます。
その前の奈良時代には、不二、不尽(永遠)、不死 と書かれています。
平安時代での「竹取物語」には、カグヤ姫が月に帰るにあたり、
時の ”みかど”に不老不死の秘薬を差し上げたとあります。
”みかど”は、カグヤ姫が居ない此の世では不老不死の薬は、
必要としないと言われました。そして、兵士に命じて此の国で
一番高い山のフジの山頂にて、此の薬を焼かせました。
それ以来、フジの山は永遠に煙りを出し続けているとのお話です。
ですが、鎌倉時代の「十六夜日記」には、
”ふじの山をみれば、けぶりもたたず─── ” と書かれております。
これは、フジの山の噴煙が、お休みしている事を告げています。
フジの山が有史以来、噴火の活動と休止の期間を交互に持っています。
古文書で明らかな事は、噴火の活動期と休止期の間隔が平均すると、
300年で交替するようです。
前回の噴火が、1707年の宝永の大噴火です。
現在が2014年ですので、今日までは307年間のお休みでした。
富士山のお休みの期間300年が、まさに終わりになろうとしてます。
今は目覚めの時を待っているのです。
富士山がお休みになる300年前には、地震が連続して起きました。
最初は相模湾、次が駿河湾、そして南海沖、最後に東京湾の地震です。
ですから富士山が目覚めるには、最低でも三つの地震が必要になります。
一つ目は、相模湾の神奈川県西部地震(小田原)、二つ目は駿河湾の
東海地震、三つ目は東京湾北部地震(荒川河口)です。
一つ目は1853年小田原地震と1923年関東大震災です。
関東大震災より91年経過しています。
二つ目は1854年東海地震、三つ目は1855年安政江戸地震です。
後の二つは、既に160を経過しております。
三つの地震が順番にいつ起きても、不思議ではない状況です。
ですから、地震と富士山の大噴火は、すでに秒読みに入っております。
皆様が体験できる近未来のお話でした。
2014年9月 中舎重之
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