地震を予知する話 1 - 各種の防災対策 - 専門家プロファイル

中舎 重之
建築家

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対象:防災

松島 康生
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(危機管理/BCP/防災計画コンサルタント)
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閲覧数順 2024年04月19日更新

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地震を予知する話 1

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                  地震を予知する話


            近年の災害の話                           1


              中国・地震を予知する話                  2


              中国・海城地震の予知に成功            3


              「空に起きる現象」                        5


              「大地に起きる現象」                      7


              「地電流、電磁波による現象」             8


              「動物、植物に起きる現象」               9


              トルコ・イズミット地震での証言          11


              兵庫県南部地震での証言                11


              此処で小話                               13


          地震を予知する話

   近年の災害の話です。

   1995年1月に起きた兵庫県南部地震(正式名称)M7=阪神淡路大震災では、 

6400名の人命が奪われました。

  世界では、1999年8月にトルコ・イズミット地震M7.4がありました。

死者1万7000名、家屋3万棟の被害がでました。これは都市人口の膨張により 

宅地には向かないブドウ畑を行政がシブシブ宅地化した事で、被害が集中しました。 

2014年6月の広島市の土砂災害とよく似たケースです。広島市が開発を許可した 

土地は、粘着性のないマサ土で地盤が弱く宅地には向きません。


  1999年9月には台湾・集集地震M7.3が起きています。 死者2000名。

台湾では、都市部の被害より、山間部の被害が大きかった様です。各地の地盤の緩 

みが台風の来襲の度に土砂災害を招き、10年以上に亘り土砂災害が続いています。 

1カ所で200名の犠牲者も出たとの記録もあります。

   日本では、2011年3月に東日本太平洋沖地震M9の超巨大地震が起きました。 

津波による死者・行方不明者1万9153名、家屋の全半壊37万超、道路の損壊 3918カ所、

山崩れ・崖崩れ205カ所。 千年に一度の地震と言われています。


   地震に並んで日本を特徴づけているのが火山です。全国で110カ所の火山は、

地球上の火山の1割に相当するとの事です。

 2014年9月の御嶽山の水蒸気噴火での犠牲者63名の災害は、防げなかったの 

でしょうか。10日位前に群発地震があったとの事、考えさせられます。

 1991年6月の雲仙普賢岳の犠牲者43名。溶岩ドームの観測者と報道関係者、

 警戒をしていた地元の消防団員の方々が犠牲になりました。


  2000年3月の北海道有珠山では犠牲者はゼロです。 群発地震を観測していた 

北海道大学の先生の指導により住民が避難していました。

 古くは、1707年12月の富士山・宝永の大噴火でも犠牲者はゼロです。

此処でも、群発地震がつづき領民は不安を感じていました。 噴火と同時に領民は 自主的に避難したのです。

リーダー不在でも自らの判断で行動をしての結果です。

 現代の様に、噴火と地震を切り離して考えるのは、判断を誤らせる元です。

更に言えば、誰かの判断に委ねるのではなく、市民ひとり一人が自らの命は、自ら 

の判断と行動により守ると言う気概を持つべき時が来たとさえ思っています。


    火山噴火の話から、地震の話へ戻します。

  地震は何処にでも無差別に発生するわけではありません。

関東の内陸で言えば茨城 県南西部の深さ50km附近、千葉県北部は深さ70km附近が定常的に地震が、 

多発する地域で「地震の巣」と呼ばれています。

  海洋のプレート境界で発生する地震は、常にM8クラスの巨大な地震と云えます。

3.11と言われる東日本太平洋沖地震M9は過去最大で、千年に一度の地震と  

言われています。その地震を予知した人がいます。 

筑波の産業技術総合研究所の 研究員です。地震の3年前との事です。此の話を宮城県、茨城県の担当者に対し 

て話をしたところ、担当者は千年に一度の話をされてもと、お茶を濁したようです。


  当方の無責任な考えですが、此の話こそインターネットを使い、全国に発信して 

欲しかった事項でした。世界的にも最大の地震予知である以上に、情報を受け取る 

事で市民の心の備え、そして何百人か、何千人かは自らの判断と行動を起こしてい 

た事と想像しています。3年間という時間を考えると悔しい思いで一杯です。


  地震が繰り返し起きる期間は、神奈川県小田原での地震が70年、東海・東南海 ・南海での地震が150年、

相模湾での関東地震が200年と言われています。

  日本での最初の地震の予知が、小田原地震の70年周期をめぐり、1906年に 

今村・大森論争がスタートしたのが始まりです。1923年の大正関東地震が発生 

した事で、小田原地震の70年説が定着しました。

    東海地震の観測が1970年代にスタートしましたが、地殻等の観測データでの 

予知は難しいと発表されています。 観測データは今後も収集し蓄積することで、  

何時かは地震の予知が確率を高くして成功する事を切に願うものです。


     中国・地震を予知する話です。

 当方が話をしたい地震の予知は、世界で報告されている自然界の現象を観察して

出す予知です。宏観現象=前兆現象の話です。地震学者から「科学的根拠なし」と 

否定されている「非科学的予知」です。

  元大阪大学総長・熊谷先生は、地震前兆現象は「まだ科学になっていない未科学 

であり、迷信のたぐいの非科学ではない」と区別をしておられます。


  中国は地震前兆現象の研究に取り組み、地震の予知に成功した世界で最初の国です。

きっかけは、1967年の大城地域でM6.3の地震が発生して、北京にまで被害がおよびました。

1969年、渤海地域でM7.4の地震。 翌1970年には雲南省の通海でM7.7の大地震が起き、

数万にもおよぶ被害者を出しました。

  周恩来首相は事態を重く見て、地震研究者だけではなく、一般の国民の知恵をも合わせて、

地震の予知に当たらせました。

   宏観前兆現象として、自然界のあらゆる現象を観測する学問へと向かいました。

要は、日常の生活のなかで人々の五感で観じた異常な現象を地震の予知に生かそう という試みです。

   これまで、世界中で大地震が起きる前には、「空には異常な光が輝いていた」、

「地面の中から不思議な音が聞こえた」、「動物が尋常でない行動をとった」

 などなどの証言が残されていました。

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