- 前田 紳詞
- 代表取締役
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
インフレになってくると預貯金に預けておいても、預金金利より物価上昇の方が激しいため実質元本割れを意味します。
このような環境下での投資手法としては次の方法が有効でしょう。
資金をすぐに引き出せて、金利の高いところに預ける
インフレになると基本的には国の中央銀行jは金利引き上げに動き出します。
もし定期預金や保険商品のような長期固定金利商品に預けると、ずっと低い金利で固定されてしまいます。
資金はすぐに動かせるように流動性が高い商品に一時的に避難しておくとよいでしょう。
対象としては普通預金や証券会社のMRF・MMFがより有力候補でしょう。
ドルコスト平均法を利用した時間分散投資
将来、下落をする可能性が高ければ投資としては手控え、現金で保有することが大切です。
しかし、株価とかは上がったり下がったりするものでこの予測をすることは難しいです。
投資の一番の基本は”安く買って高く売る”です。下がった安い時に買うことが大切です。
人はこのことを理屈では分かっていても、実際に実効することはなかなかできません。そのためこれを機械的に実施する必要があります。
将来が不透明な場合には一括で資金を投資するのではなく、定期的に一定金額を買い付けるドル・コスト平均法が一番効果的です。
方法としては投資信託の定期積立を設定しておくとよいでしょう。
注意点としてはいつ、換金する必要があるかを考え、その時に価格が上昇トレンドだということです。
日本のバブル崩壊の時にドル・コスト平均法で買付してもプラスに転ずるまでには何年もかかりました。その間に資金が必要になるとマイナスで終わります。
資金そのものは前述の流動性の高い商品から移動していく方法がよいでしょう。
地域・銘柄分散でリスク軽減
更に投資エリアを分散したり株式や債券、商品、不動産を組み合わせると価格のブレリスクを減らせます。
積立も、分散しながら積み立てることが重要です。
最初から分散されている投資信託で積み立てるか、少額ずつ投信積立を設定する方法があります。
まとめ
今のような経済情勢はいつか収まります。それは半年後か数年後かわかりません。
そのため手持ち資金を一度に投資するのではなく、安全性の高いところに一旦預けて、それを一定期間で積立投資をして資金移動していくことが最も有効ではないかと思います。
例えば、1年後には世界経済がもとの状態に戻り始めると考えるなら、資金を12分割して毎月分散投資をしていきます。
資金が500万円あれば、まずそれをMRFに預け入れ、毎月40万円ずつ分散投資で積立ていくと言う方法です。
そうすると1年間で40万円×12ヶ月=480万円が投資されます。ドル・コスト平均法で安い時にはいっぱい購入して高い時には少し購入します。
トータルとしては安値で安全に購入していきます。
1年後、経済が安定して株価も上昇局面になれば、よい運用成績を生むことでしょう。