- 黒木 昭洋
- コーチ
- BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ
対象:コーチング
唐の二代目皇帝、貞観の治といわれる中国史上もっとも理想的とされる治世の一つを覚めた人物。
彼はどんな人物だったのでしょうか。「十思」「九徳」「六正六邪」など「貞観政要」に詳しいですが、本コラムでは、「兼聴」ということはを取り上げてみようと思います。
※詳しいその内容は帝王学 「貞観政要」の読み方 にまとまっているので是非ご覧ください。
「兼聴」とは、太宗が部下の魏徴から
「君の明らかなる所以の者は、兼聴すればなり。その暗き所以の者は、偏信すればなり。」
(明君の明君たるゆえんは、広く臣下の意見に耳を傾けるところにあります。また、暗君の暗君たるゆえんは、お気に入りの臣下の言うことしか信じないところにあります。)というアドバイスを受けて、自分の政治哲学として実行していたことです。
そもそもの「兼聴」とは「多くの人の意見に耳を傾ける」といことですが、ここに良い「コーチ」の資質が見て取れます。
(私が評価するのもおこがましいですが・・・)
詳しい人物評は他のサイトに譲るとして、「すぐれたコーチ」としての観点から考えてみましょう。
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<優秀なコーチの条件>
1.ニュートラルであること(思いこみが無いこと)
2.人の話をよく聞くこと
3.質問力があること
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この条件から考えると、彼もアンチェロッティと同様、1と2が素晴らしかったのではないかと考えております。
彼には二十四功臣という、長孫無忌、李孝恭、杜如晦、魏徴、房玄齢をはじめとした有能な部下がいました。
「二十四」功臣という数にも表れていると思いますが、貞観の治を支えた中心人物が24人もいたというのは、
それこそが多くのその有能な部下の意見によく耳を傾けていたということでしょう。
貞観の治という素晴らしい治世を築きあげたのは、「政治とはこうあらなければならない」という「思い込み」が無かったことが大きいと思います。
その「思いこみ」を消し、ニュートラルな状態で政治に臨むための姿勢が「兼聴」という言葉によくあらわれているのではないでしょうか。
部下の意見をニュートラルに「兼聴」することで、「成果」が出る
⇒ 自信が出て、また良い意見を献策しようという気持ちが部下に生まれる
⇒ 実際に献策をする
⇒ 聞き入れられて「成果」が出る
完全に私の想像ですが、このようなスパイラルを通じて結果的に有能な部下に育ち、その部下と一緒に貞観の治という大きな「成果」を築き上げたのではないでしょうか。
部下を育て成果を出す、まさに素晴らしいコーチですね。
歴史に思いをはせ、自分のありたい姿と重ね合わせる、贅沢な趣味ですね。(笑)
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