「もっと、キッチンとホールが、お互いの立場や状況を考えて、お互いがやりやすいように協力すれば、自然とデシャップもやりやすくなるんじゃあないかな。例えば、もっと声掛けをするとか・・・」
前向きなアイデアが出始めたスタッフミーティングで、スタッフのJさんも、前向きな意見を出して来ました。すると、スタッフのKさんが・・・
「なんだか、良い子ちゃんな意見だよね・・・自分がいつもキッチンに文句言っているのに・・・エエカッコしいやな~」
と、ため息をつきながら言ったのです。
ミーティングや会議で、「前向きな意見が積極的に出しにくくなる原因」はたくさんありますが、このような「良い子ちゃん」とか、「エエカッコしいと言われる」とか、「陰口をたたかれる」などもそのひとつです。
この店のミーティングのように、オープンに言われるときは、まだ本音が出やすい雰囲気が残っているのですが、ミーティングでは言わずに、終わってから影でヒソヒソというケースもあるのです。この「影のでヒソヒソ」って、人づてにスタッフ間に流れていくので、非常にジメジメした陰湿なムードがチーム内に流れることになるので非常にやっかいなのです。
チームを率いるリーダーは、このような「陰口」のような表裏がある態度については、早めに「誰が?」「どういう気持ちで?」をつかみ、チームを「表裏」の無い状態にしていかねばなりません。そうしなければ、いくら表面的に「やる気がある」様に見えても、それは「ただの調子合わせ」、「気持ちのない演技」に過ぎないからです。そんな状態ではお客様に満足していただくようになるどころか、スタッフの満足度も上がってこないのです。これも、リーダーの腕の見せ所ですね。
「おや~Kさん。なんだか不満そうね~。確かに、Jさんの言うように、キッチンとホールが協力し合うことが大切だよね。でも、今の状態では全然それが出来ていないよね。何かこの状態を打開する良いアイデアはないかな~。Kさん、助けてよ~」
司会を務める、スタッフリーダーのAさんは、ネガティブな発言をしたKさんに対して、叱ったり、説得したり、なだめたりするのではなく、ごく自然に、意見を求めました。そして、その言い方は、意見を聴くと言うよりは「助けを求める」という言い方でした。
チームやミーティングが盛り上がってくると、その輪からはずれてしまうひとが出てくるものです。盛り上がりについて行けない、不安な本音が先行してポジティブな理想論への共感が持てない、自分が置いてきぼりになっている様な気がする・・・などや、本当は輪に入って活躍し貢献したいのに、他のスタッフの方にスポットが当たってしまっている。こんな時に、ついつい「お子ちゃま」になってしまうひとっていますよね。でも、そのひとを笑ったり、叱ったり、説得しようとしたりすると、かえってその「お子ちゃまマインド」を助長することになってしまうのです。
こう言う時は、ネガティブな意見の陰に隠れている「ポジティブな本心」の方に眼を向けて反応することが、ネガティブな空気を一掃するもっとも効果的な方法です。ネガティブな陰口を言った本人は、本当は、自分もポジティブな気持ちでその輪に入りたいのです。でも、そこまで素直になれない。そんなことをしたら、自分が「エエカッコしい」と言われるのが恐いのです。
そう言う気持ちを持ったひとを、衆人の前で叱ったり説得したりすると、「恥をかかせられた」と思うのです。また、説得に応じると「負け犬のように思ってしまう」のです。ネガティブ反応をする時のひとの心は、非常にデリケートです。それを理解した上で、その態度や言葉に反応してあげなくてはなりません。
「陰口」「表裏」な反応も、その表面的な状態だけではなく、そこに隠れている本当の気持ちを理解してあげる。それが、「言える会議」を実現させる大切なポイントですね。
明日は、「言える会議」の最期の障害についてお話ししましょう。
ではまた!
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