店長のための「言える化」推進計画（その５１）

「じゃあ、あなたがやったミーティングで、色々な意見を取りまとめて、スムーズに実行に移していく為のステップを、もう一度整理してみましょう。」

店長は、スタッフリーダーのＡさんが、まとめた「ミーティングの意見をまとめる７つのステップ」について、ホワイトボードに書き出しました。

１）意見は最期まで聴く
２）否定をせずに受け止める
３）全員が発言できるようにする
４）出てきた意見を分類する
５）優先順位を決める
６）責任は個人ではなくチームで負うようにする
７）役割を公平に分担する

店長「この７つのステップの前半は、意見を引き出す方法で、後半は、成果の出る実行への移し方だね。素晴らしいね。」
Ａさん「そうですね。この７つのステップ通りにして行けば、スタッフは意見を出しやすくなるし、出てきた意見をスムーズに実行に移せると思います。」
店長「いいわね。意見をなかなか言わないスタッフも、自分の意見が実行に移されるならば、意見を言う価値があるので、意識が上向きになるよね。」

「言える会議」を実現させるには、あまり意見を言わない「おとなしい」「消極的な」スタッフが、「意見を言いたい」という気持ちにならないといけません。でも、「おとなしい」「消極的な」スタッフは、リーダーの態度、先輩の態度などで、「何も言わないで置こう」と思うものなのです。ところが、どんな意見でもキチンと受け止める司会者がいれば、そして、その意見が採用され実行に移されるという経験をすれば、徐々に「自分達の存在意義」を高く自己評価出来るようになるのです。

これが「自信」となり、やがて「貢献」している自分を感じられるようになるのです。
企業や店舗で、「従業員満足度調査」を行うと、「満足度が低い組織」では、ほとんどのところで「会議に対する不満」が現れています。

「会議で意見が言えない」
「会議で意見を言っても聴いてもらえない」
「会議ではリーダーが全部決めてしまう」
「会議ではリーダーが一方的にしゃべっているだけ」
「会議でみんなの前で怒られる」
「会議なんて時間の無駄・・・」

「従業員満足度」が低い組織には、こう言う意見がたくさん出てくるのです。
しかし、これを逆に考えると「会議の満足度」を高めて行くと、「仕事に対する満足度」も高まっていく可能性が高いとも言えるんだと思いませんか。

「言える会議」の実現に向けてのプロセスは、司会者やリーダーが、どういう態度で会議に臨むかにかかっています。今回のシリーズでは、「店長のための『言える化』推進計画」と題して、51回にわたってお話ししてきました。

その中身は、「会議で意見が活発に出るようになるには『リーダー・司会者』のリーダーシップがポイントになる」を一貫したテーマとしてお話ししたつもりです。

如何でしたでしょうか。さあ、あなたもこの店のスタッフリーダーＡさんのように、

１）自分のリーダーシップを見直し
２）スタッフの強みを見つけて一目置き
３）「ミーティングをまとめる7つのステップ」通りにミーティングを行う

この３つにしっかり取り組み、「充実感のある、積極的で前向きな会議・ミーティング」つまり「言える会議」を実現させましょう。そうすれば、間違いなく、チームのパワーの上昇し、お客様の笑顔も増えて行きますよ。
間違いありません！
だって、この51回のブログを読んでちょっと試してみたあなたにはもう実感がありますよね。
ほらね！

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