開業した会社にとって、社名や商品名がマスコミで取り上げられると、ビジネスには大きなプラスにはなります。お客さんに知ってもらうことで、売上げが大きく上昇する、きっかけになることは間違いありません。ただ、起業した会社にとっては、ほんの一瞬のことです。
何年も、何十年も続けようとするビジネスで、一週間や一月間だけ一時的に売上げが上昇しても、その後の対応を考えたことがありますかと言いたいです。テレビにしろ、新聞にしろ、情報は毎日休みなく発信されますから、店名や商品名が知られるにしても数日間のこと。
逆に、そのためにこつこつ努力する経営を怠り、一時的なカンフル剤に頼ることを覚える方が大問題です。これまで起業ブームや、ベンチャーブームなどで、とてもマスコミから好かれ、よくテレビや新聞、雑誌などに取り上げられた経営者がいました。多くの人は、直ぐに消えています。
わが国は、マスコミによる経営者の評価が甘いため、有名な人は失敗を続けても再度のチャレンジが可能です。ところが社会は反対に、起業の失敗には厳しいところから、再チャレンジは難しくなります。起業の場合、一度つまずきますと、その後に再起業のチャンスはそうそうありません。
まだ経営の力不足の時から、安易にマスコミに取り上げられ、その後に失敗するよりは、初めから経営の足腰をしっかり鍛えておくことが重要です。マスコミ対応は、こちらからお願いするより、あちらから取材させてくださいと、お願いされるように実績作りをすることです。
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