何故このように難しいかと言いますと、お客さんの気持ちが移ろい易いからです。以前は、1円でも安いモノを求めて買い物をしていました。現在は、安くて品質のよいモノを求めていますし、今後は品質重視が高まる可能性があります。このように、人の気持ちの変化に比例して、起業を軌道に乗せる方法も変わります。
そこで、何故失敗するのか、裏側から見てみることにします。第一に言えることですが、お客さんの気持ちの判らない起業家は失敗します。多くのお客さんは今、何を望んでいるか、理解できるくらいは起業前から知っていることです。フランチャイズ開業で失敗するケースは、まったく業界やお客さんを知らずに開業するからです。
第二に言えるのは、起業のための資質がない人が起業するケースです。就職しても勤まらない人がいるように、起業に必要な資質がないのに起業する人がいます。誰も、起業する人の資質は判定しませんから、自分で判断するしかありません。起業する人の中には、お客さんの話を聞ける、聞いた話を記録する、その内容をビジネスに生かすと言った基本のできない人がいます。
起業するとなると気持ちが高揚しますから、自分は何でもできると勘違いしがちです。ところが、実際には基本的なことを身に付いていない人もたくさんいますから、そのような人は起業して失敗します。この資質は、もって生まれたものというより、日々の生活の中で身に付けていくものです。準備期間に訓練することで資質は身に付きます。
起業は積み木細工に似ています。早く積むことが大事です。他の人とは違う積み方を考える必要があります。もし崩れても、諦めずに再び積み続ける根気も必要です。このような、いくつかの仕組みが理解できますと、そう簡単には起業は失敗しません。絶対に失敗しない起業はありませんが、少なくても起業のステージに立って勝負にはなります。
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