- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
このティンバーフレームの家では、木がいっぱいです。
「木がいっぱい」と言っても、最近は、''「木調」''とか''「木目調」''とかが増えましたね。
床のフローリングは薄くスライスした板を合板に張って、ウレタン樹脂でがちがちに表面をコーティングした物ですし、
プリントベニアと言うのは、ベニアに木目を印刷した塩ビシートをボンドで貼り付けた物ですし、
窓枠・巾木・廻り縁といった、いわゆる造作材と呼ばれる物には、MDFというチップをノリで固めた加工物に、やはり木目を印刷した塩ビシートをのりで貼り付けてある…。
サイディングや玄関ドア等々、この木目”調”というのがあふれてます。
これはこれで、すごい技術だと思いますが、本物の木との決定的な違いは「経年変化」。
ビニールはやっぱり汚れて剥がれてくるのに対し、本物の木は深い色合いが出てきますね。
写真で大工が施工しているのは、外壁に本物の木を貼ってます。
腐らないの?
燃えないの?
白蟻に食べられないの?…
とお思いでしょうが、使用している木は、
ウエスタンレッドシーダーという非常に腐りにくい木で、
不燃処理が施してあり、
この木が豊富に持つタンニンが、白蟻にも強く、外部で乾燥してるので白蟻も怖くありません。
また、もう一つの写真は、吹き抜け部分の手すりを加工中のもの。
手すりも、もちろん本物の木です。
Rの微妙なカーブが実に良い感じです。
Rの手すりが木の柱に刺さってます。
こういう部分を「取り合い」と言いますが、この取り合いを「ぴたっ!」とくっつけることを「光らせる」と言います。
どうでしょう。
光ってます!
なお、ティンバーフレームについては、こちらもご覧下さい。