写真の著作物(著作権法2条1項1号、10条1項8号)、 - 民事事件 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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閲覧数順 2017年10月19日更新

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写真の著作物(著作権法2条1項1号、10条1項8号)、

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写真の著作物(著作権法2条1項1号、10条1項8号)、

写真の著作物は、著作物の具体例として、挙げられている(著作権法10条1項8号)。

「写真の著作物」には、写真の製作方法に類似する方法を用いて表現される著作物を含むものとする(2条4項)。

 

・著作者

(著作者の推定)
 著作物の原作品に、又は著作物の公衆への提供・提示の際に、その氏名・名称(以下「実名」という。)又はその雅号、筆名、略称その他実名に代えて用いられるもの(以下「変名」という。)として周知のものが著作者名として通常の方法により表示されている者は、その著作物の著作者と推定する(著作権法14条)。

職務著作(15条1項)に該当する場合には、法人等の使用者である。
(職務上作成する著作物の著作者)
第15条1項  法人その他使用者(以下この条において「法人等」という。)の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成する著作物(プログラムの著作物を除く。)で、その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする。


・写真の著作物の著作権に特有の問題

被写体の著作権、写真の著作物と被写体の著作物の共同著作物(2条1項12号)、写りこみ(著作権法30条の2)、
被写体について別途著作権が成立する場合と、被写体について著作権が成立しない場合がある。
[被写体について別途著作権が成立する場合]
被写体について、別途著作権が成立する場合には、被写体そのものの著作権と、それを撮影した写真の著作物の著作権とは、両者の著作権を区別して考える必要があろう。
この場合、共同著作物(2条1項12号)となるか、または「写り込み」(著作権法30条の2)に該当するかが問題となる。
 共同著作物とは「二人以上の者が共同して創作した著作物であって、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないもの」をいう(著作権法2条1項12号)。

(付随対象著作物の利用)
第30条の2  写真の撮影、録音又は録画(以下この項において「写真の撮影等」という。)の方法によって著作物を創作するに当たって、当該著作物(以下この条において「写真等著作物」という。)に係る写真の撮影等の対象とする事物又は音から分離することが困難であるため付随して対象となる事物又は音に係る他の著作物(当該写真等著作物における軽微な構成部分となるものに限る。以下この条において「付随対象著作物」という。)は、当該創作に伴って複製又は翻案することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該複製又は翻案の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2  前項の規定により複製又は翻案された付随対象著作物は、同項に規定する写真等著作物の利用に伴って利用することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

[被写体について著作権が成立しない場合]
また、自然、風景など、被写体に著作権がない場合には、写真の著作物についてだけ、著作権を考えればよい。
写真の著作物について、被写体が同一であっても、構図、露光、光線、陰影のつけ方、背景、撮影速度などについて、表現上の創作性がある場合には、著作権が成立すると解される。なぜなら、著作物とは、文芸・学術・美術などの範囲に属する思想・感情の「創作的表現」だからである(著作権法2条1項1号)。


・著作者人格権
(公表権)
第18条2項
2  著作者は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる行為について同意したものと推定する。
一  その著作物でまだ公表されていないものの著作権を譲渡した場合 当該著作物をその著作権の行使により公衆に提供し、又は提示すること。
二  写真の著作物でまだ公表されていないものの原作品を譲渡した場合 これらの著作物をその原作品による展示の方法で公衆に提示すること。

(氏名表示権)
第19条1項  著作者は、その著作物の原作品に、又はその著作物の公衆への提供・提示に際し、その実名・変名を著作者名として表示し、又は著作者名を表示しないこととする権利を有する。その著作物を原著作物とする二次的著作物の公衆への提供又は提示に際しての原著作物の著作者名の表示についても、同様とする。
2  著作物を利用する者は、その著作者の別段の意思表示がない限り、その著作物につきすでに著作者が表示しているところに従って著作者名を表示することができる。
3  著作者名の表示は、著作物の利用の目的及び態様に照らし著作者が創作者であることを主張する利益を害するおそれがないと認められるときは、公正な慣行に反しない限り、省略することができる。


・著作権

(展示権)
写真の著作物に特有の支分権として、展示権がある。著作者は、まだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利を専有する(著作権法25条)。

(譲渡権)
第26条の2  著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。以下この条において同じ。)をその原作品又は複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあっては、当該映画の著作物の複製物を除く。以下この条において同じ。)の譲渡により公衆に提供する権利を専有する。
2  前項の規定は、著作物の原作品又は複製物で次の各号のいずれかに該当するものの譲渡による場合には、適用しない。
一  前項に規定する権利を有する者又はその許諾を得た者により公衆に譲渡された著作物の原作品又は複製物
二  第67条第1項若しくは第69条の規定による裁定又は万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律第5条第1項 の規定による許可を受けて公衆に譲渡された著作物の複製物
三  第67条の2第1項の規定の適用を受けて公衆に譲渡された著作物の複製物
四  前項に規定する権利を有する者又はその承諾を得た者により特定かつ少数の者に譲渡された著作物の原作品又は複製物
五  国外において、前項に規定する権利に相当する権利を害することなく、又は同項に規定する権利に相当する権利を有する者若しくはその承諾を得た者により譲渡された著作物の原作品又は複製物

(貸与権)
第26条の3  著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。)をその複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあっては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供する権利を専有する(26条の3)。

・著作権の制限

(学校その他の教育機関における複製等)
第35条  学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2  公表された著作物については、前項の教育機関における授業の過程において、当該授業を直接受ける者に対して当該著作物をその原作品若しくは複製物を提供し、若しくは提示して利用する場合又は当該著作物を第38条第1項の規定により上演し、演奏し、上映し、若しくは口述して利用する場合には、当該授業が行われる場所以外の場所において当該授業を同時に受ける者に対して公衆送信(自動公衆送信の場合にあっては、送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。


写真の著作物の特有の規定

(写真の著作物等の原作品の所有者による展示)
写真の著作物等の原作品の所有者による展示として、写真の著作物の原作品の所有者又はその同意を得た者は、これらの著作物をその原作品により公に展示することができる(著作権法45条1項)。

(写真の著作物等の展示に伴う複製)
写真の著作物等の展示に伴う複製として、  写真の著作物の原作品により、展示権(第25条)を害することなく、これらの著作物を公に展示する者は、観覧者のためにこれらの著作物の解説又は紹介をすることを目的とする小冊子にこれらの著作物を掲載することができる(著作権法47条)。

(写真の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等)
写真の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等として、  写真の著作物の原作品又は複製物の所有者その他のこれらの譲渡又は貸与の権原を有する者が、譲渡権(著作権法26条の2第1項)・貸与権(26条の3)・公衆送信権を害することなく、その原作品又は複製物を譲渡し、又は貸与しようとする場合には、当該権原を有する者又はその委託を受けた者は、その申出の用に供するため、これらの著作物について、複製又は公衆送信(自動公衆送信の場合にあっては、送信可能化を含む。)(当該複製により作成される複製物を用いて行うこれらの著作物の複製又は当該公衆送信を受信して行うこれらの著作物の複製を防止し、又は抑止するための措置その他の著作権者の利益を不当に害しないための措置として政令で定める措置を講じて行うものに限る。)を行うことができる(著作権法47条の2)。

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