含み益の株式は年内売却が必ず良いのか? - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

三島木 英雄
株式会社FPリサーチパートナーズ 代表取締役
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閲覧数順 2024年12月13日更新

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含み益の株式は年内売却が必ず良いのか?

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税率10%の内に売却したほうが得なのか?

株式の譲渡益や配当金に対しての課税が

来年NISAが始まることもあり、現行の10%(10.147%)から

本則の20%(20.315%)へ来年から戻る。

※以下復興所得税は記載せず、10%と20%と記載。

 

気になることは「今の含み益」の取り扱いだろう。

アベノミクス相場もあり、多くの方の株式が含み益状態に

なっているのが通常だ。

単純に考えれば、上記のような場合、税率が10%時に

利益を確定し、また買いなおすことで税率20%は避けられる。

 

 

必ずしも今年利益確定が有利ではない

とある仮説で説明したい。

■購入時100万円、現在150万円、含み益+50万、利益率50%

という状態にしよう。

来年から税率が20%になるのだから、今年中に売ったほうが

良いと感じるだろう。

■今年売却

+50万×10.147%=約5万納税

         ↓

5万の納付で済ませ150万の株式含み益ゼロの状態になる

購入価格150万、現在150万、含み益±0万、利益率0%

 

■想定通り値上がりした場合

株式が想定通り好調で200万まで値上がりした場合

一度利益確定し納税しているので、今回の利益は

200万-150万=50万となり20%の納付でも約10万の納付で済む。

100万~200万の値上がりした中、5万と10万の納付で15万円で済んだことになる。

 

一方で利益を確定していなければ

200万-100万=100万の利益であり

100万×20%=約20万の納付となり5万円程度多く納税が発生する。

 

これが一般的考えだが・・・・

 

 

値下がりすると実は身動きがとりにくく・・・

仮に150万の株式が100万円に再度下落した場合

考えてみよう。

100万で買ったものが100万に戻っただけなので

昨年利益確定していなければ

±0になるだけだが、利益確定していた場合は下記のようになる。

 

購入価格150万、現在100万、含み損-50万、損益率-50%

昨年納税額約5万円

含み損がある状態で、なおかつ昨年税金を納めているという状態に

なることもあるのです。

簡単に言えば、身動きが取りにくい「含み損」状態かつ

税金支払いしてしまった・・・ということです。

 

必ずしも今年に売却が良いかどうかは「今後の株式の成長次第」という

ことも言えます。

 

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