- 坪内 康将
- 独学指導者
- 愛知県
- 塾講師
対象:子供の教育・受験
順位が上がった!
点数が上がった!
偏差値が上がった!
こう生徒(お子様)から聞いたら、誰でもうれしいと思います
それが聞きたくて講師をしている人もいるくらいです
でも、私は
ある方法で上がった場合は、一切褒めない
ようにするべきだと考えています
逆に言えば
ある方法で上がった場合だけ、褒めるようにする
人間は褒められたら、
その行為を繰り返しやすくなります
点数が上がった→褒められた
そうなると、生徒(お子様)は
「よし、次も頑張るぞ!(ただし、その方法で)」
となります
・・・なんとなく、言いたいことが見えてきましたか?
私が「褒めてはいけない」と考えているものは
A その場しのぎでテスト前に詰め込んだ
B ある特定の教科だけ上がった
この2つです
AもBも、もしこれを褒めてしまえば、生徒(お子様)は、次も同じ勉強をするでしょう
普段の授業や課題では理解も暗記もせず、テスト週間だけ詰め込んでしまう
他の教科は捨てて、1つの教科に専念して結果を出そうとする
この2つで出した結果を褒めるということは
この方法を承認してしまったようなものです
多くの中学生、高校生は、テスト前だけ頑張ろうとします
中学生は塾でテスト対策授業を受け大量の暗記プリントで詰め込みます
高校生はテスト前になって先生への質問の回数が増え、答えの暗記に走ります
保護者の方は、
その勉強方法でいいとお考えでしょうか
保護者の方は、
その勉強方法で受験、高校、大学、社会に出て通用するとお考えでしょうか
もし「NO」なら
結果だけを見て褒めるというのは
卒業してください
結果が出ても、この2つなら褒めないという態度が大切です
(ただし、いきなり褒めなくなると違和感が出るので理由は告げましょう)
私が指導する「塾屋」の場合は、もっと具体的です
中学生を例に挙げると
ケース①「学校の授業と課題が自分で理解できない子」の結果が良かった場合
この生徒は、日々の勉強を自己管理できるように指導をしています。
そのため、テスト結果が良くても褒めません。
そこで褒めてしまうと
「あ、別に学校の勉強がわからなくても良いんだ」と思われてしまいます。
実際、独学の指導を始めていくと、ほぼ全員上がってしまいますが・・・褒めません
ケース②「日々の学校のことは自己管理できる子」の結果が良かった場合
この生徒は、日々の勉強は自己管理できる子です。
この段階に入った生徒には、定期テストを自己管理できるよう指導しています。
そこで褒めてしまうと
「あ、別にテスト対策はそんなにしなくても上がるじゃん」と思われてしまいます。
実際に、この段階に来た生徒は毎回のように自己最高を記録しますが・・・褒めません
ケース③「テスト対策まで自己管理できる子」の結果が良かった場合
この生徒は、テスト対策まで自己管理できる子です。
この段階に入った生徒は、結果をもとに、その対策で良かったかどうかを判断します。
ここで結果が出たら、褒めます。
そうすることで
【自分で自己管理して結果が出た。よし、このまま自分でやっていけるぞ】
と自信がつきます。
ここまで自己管理できる生徒を増やしていくのが独学指導です。
こうやって書くと
「あ、こいつは冷たい奴だ」と思うかもしれませんが、それは誤解です。
私は、ケース①や②の生徒の「テスト結果」は褒めませんが
「日ごろの言動や変化」はしっかり褒めます
「お、その感覚が身についてきたね」
「もう独学の○○が自然にできるようになったね」
というように。
要は
【生徒の独学段階に合わせている】
ということです。
こうした個々への対応こそ個別指導・個別対応です
長くなったので、おさらいすると
結果が出た→褒める
これをすると、その褒めた方法で勉強を繰り返します
その場しのぎの人は、その場しのぎを繰り返します
大事なのは
「どんな方法、どんな過程を経て」結果を出したのか
そこの判断が重要です
「え!そんなの判断できないよ」という保護者の方は
普段の勉強、テスト対策の勉強の「過程」を大事にしている塾を探してください
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