「今、他の作業をしていますからあれはまだ出来ていません。」
今日までに仕上げて欲しいと言ったのに、忙しいから後回しだなんて、何考えてるんだ!と、その上司は怒っていました。しかし、当の本人は、「忙しいですから・・・」の返事。今日は、「仕事が遅い部下4つのタイプ」の3番目。
こういうタイプの「仕事の遅い部下」は、「途中で足踏みをするタイプ」に分類しています。
このタイプには、冒頭の様に「優先順位を合意できていないタイプ」と他に「道草をしているタイプ」、「最初の壁を乗り越えられないタイプ」に分かれるようです。
「優先順位を合意出来ていない」場合は、原則的にはその責任は上司にあります。合意もせずに一方的に指示をしているケースがほとんどです。こういう上司の場合は、部下が行き詰まり、期限までに出来ていないと「私はちゃんと言ったよね!」と、自分が言ったことに対しての正当性だけを主張します。これでは、部下が何か問題や悩みがあって足踏みをしていてもフォローアップすることが出来ませんね。部下の仕事が遅いときに適切にフォローするのは上司の仕事です。しかし、こういう上司の場合は、部下だけに遅い原因があるとは言えませんね。
次に「道草をしているタイプ」です。このタイプは、好奇心が強く、飽きっぽく、集中力が無いことも要因にあるのですが、ひとつめのタイプと同様に「明確に優先順位を認識出来ていない」のです。また、部下が他のことに移り気になった時に、上司が気がついていないか放置している場合が多いのです。部下の性格や、行動パターンを理解していたら、移り気になったときにタイミング良くフォロー出来るはずです。と言うか、フォローしなくてはなりません。その為の上司ですからね。このタイプが仕事が遅くなる責任の半分は、上司の放任によるものです。反省!
さて、最後は「最初の壁を乗り越えられないタイプ」です。このタイプは、最初に大きく分けた4タイプの内、「①取りかかりが遅いタイプ」の人がスタートしてから陥ることが多いようです。一度悩みを解決したか振り切るか無理矢理にでもスタートしたものの、棚上げしていた悩みや未解決の懸念が再びわき上がるのです。そして、スタート前と同じようにそこで立ち止まってしまう。解決策は、スタート前と同様に、問題を分解しひとつひとつ解決して行くことです。優先順が解っていないタイプや道草をしているタイプと同様に、これも上司やリーダーのフォローアップが必要になってきます。
いずれのタイプも、自分では継続して前進することが未だ難しい状況ですので、上司やリーダーがペースメーカーになって適時フォローアップしていくことが必要なのです。上司にとっては面倒なことかも知れませんが、部下の意欲を引き出して主体的に動くように仕向けるのは上司の重要なミッションです。
ただ、常時、ゴールまで伴走するのは実際には非常に大変です。部下はひとりではありませんし、上司には他の仕事もありますからね。部下には、出来るだけ自分で歩いて欲しいわけです。そこで、このようなタイプの部下やスタッフには「面談」などで、「そもそも何の為にこれをやっているのか?」という「目的」を理解させるようにして行くのです。
「何をするのか?」「いつまでにするのか?」「どこまでするのか?」は目標管理重要点ではありますが、それ以上に「何の為にするのか?」という目的をきちんと認識させること、これが「仕事のスピード・生産性」を高めるための最も大切なポイントなのです。
あなたの部下やスタッフは、今日も明確な目的を持って「仕事」に取り組んでいますか?
次回の『面談』で是非確認してみて下さいね。
いつもお読み頂きありがとうございます。
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