「全くうちのスタッフはみんな仕事が遅い!」
こうぼやいている経営者がいました。いったい誰のことを指しているんだろうか?と思って聴いてみますと「全員遅い」と言われるのです。この経営幹部の担当部署には、5名のスタッフがいます。中小企業です。この幹部は部長です。部長は全員を同じように出来が悪いとぼやいているのです。
全員が同じように遅いのかな?それとも、部長求めるスピードが速すぎるのかな?もう少し細かく調査することにしました。すると、人によって遅くなる原因が見えてきました。全員に共通の問題も見えてきました。しかし、共通点をのぞけば、問題の根本は三者三様、十人十色です。
「仕事が遅い」原因を大きく分けると、
① 取りかかりが遅いタイプ
② 作業が遅いタイプ
③ 途中で足踏みするタイプ
④ やり直しをすることになるタイプ
に分かれました。
①の取りかかりが遅いタイプは、「あ~でもない、こ~でもない」と空想の世界で時間を過ごします。なかには、ここで充分に熟慮し、取りかかり始めるともの凄いスピードで仕上げてしまう人もいます。同じように考えているのに、このふたつのタイプは何が違うのでしょうか?
決定的な違いは「上手く行かない理由に悩んでいるタイプ」と「上手く行く理由にワクワクしているタイプです」。上手く行く理由にワクワクしている人は、上手く行くための理由を徹底的に考えています。上手く行かない理由に悩む人は、過去の失敗例や前例の無い状態に不安だけが膨らんでいます。
この悩み方の違いを「性格によるもの」と決めつけてはいけません。なぜかというと、上手く行かない理由に悩む人は、過去に何度も性格によるものと決めつけられた経験があることが多く、「私はそう言う性格だから」と自分で決めつけてしまっているのでなかなか改善が出来ないのです。
そう言う人を、今度もあなたが「性格だから仕方が無い」と決めつけてしまうと、またまた安心してしまい、自分をアップグレードさせようとしなくなります。甘やかしてはいけないのです。ここで、大切なことは、「よく考える」「充分に考える」という習慣を否定してはいけないと言うことです。考えることを充分に行ってから行動するタイプに「動いてから考えようよ」と言っても何の効果もありません。このタイプは、納得行くまで考えたいのですから考えてもらえば良いのです。
ただし、「ネガティブ要因を細かく分解して考える」ようにさせるようにして欲しいのです。ネガティブな考えで、動き出しが出来ないのならば、ネガティブな要因を具体的にどうすれば解決出来るか?について考えていないのです。ネガティブな考えもひとつの考えです。ポイントは、解決に向かわせて具体的に行動させると言う事なのです。
「考える」→「ネガティブ要因に悩む」→「動けない」を
「考える」→「ネガティブ要因に悩む」→「問題を分解する」→「ひとつ解決策を考える」→「行動する」にするのです。
ネガティブで動けないタイプの多くは、たくさんのネガティブ要因を同時に一緒にしてしまったことで、その大きさにビックリしていることがほとんどです。問題のひとつひとつは、意外と小さなものです。そこにフォーカスさせるようにすれば、このタイプは「慎重でよく考えリスクを最小限にする賢明なマネジャー」と言われるようになります。
あなたの目の前の、考えすぎて動けない人は、こういう風にして動いていただきましょう!
明日は、②の作業が遅いタイプについてお話ししましょう。
いつもお読み頂きありがとうございます。
ブログランキングに参加しています。こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
※クリックして人気ブログランキングへ
■松下雅憲の著書について詳しくお知りになりたい方はこちらの画像をクリック!
■松下雅憲への「コンサルティング依頼」「講演・セミナー・研修依頼」についてはの公式ホームページへどうぞ
■松下雅憲が紹介されたページはこちら