
「それってコミュニケーションの問題ですよね。だったら、コミュニケーションを改善すれば良いじゃあないですか。」
指示をしてもなかなかやってくれないスタッフ。やってくれても、期待した内容とは違う仕事をしてしまうスタッフ。逆に指示をしないと「言われなかったので・・・」と、完全指示待ちタイプのスタッフ。ある中華レストランチェーンの店長は、スタッフとの意思疎通の難しさに悩んでいました。
そんなスタッフとのコミュニケーションについて上司であるスーパーバイザーに相談をしたのですが、その上司から帰ってきた言葉が、冒頭の言葉でした。
「コミュニケーションの問題」・・・・そう言われた店長は、さらに悩んでしまいました。
「コミュニケーションの問題」って、いったい何なんだろう?確かに、コミュニケーションが上手く言っていないんだけれど、それが問題なのはわかるけれど、だからどうすれば良いのか?問題の問題は何なんだろうか?
実は、この上司は、部下である店長に「的確なアドバイス」をしていません。
「コミュニケーション」という言葉は、一見具体的なようで、実は全然具体的ではないのです。コミュニケーションの何が問題で、その原因は何で、どういうポイントを改善すれば、その問題が解決されるのか?について答えを出していかないといけないのです。
店長は、上司からの抽象的なアドバイスは無視して、自分でこの問題を深掘りすることにしました。
まず、「自分の伝え方の問題」はどうか?と考えました。
つぎに「彼らの聴く姿勢とその理解」はどうか?について考えました。
最後に「合意をしなくてはならないポイントは何か?」について考えたのです。
指示を行い、それを行動に結びつけて、結果を出させるには、「指示が相手に取って理解出来る内容であること」が必要です。さらに、その指示は、「彼らが出来る事」が必要になります。そして、「いつどうやってやるのか?」「どのレベルまでやるのか?」「やったらどうするのか?」などを確認する必要があるのです。
店長は、このように深掘りをした結果、自分の指示に大きな不足点があることに気がつきました。
それは、「『作業基準』と『期限』の合意」と言う2つのポイントが不足していたのです。
多くの上司が、この店長と同じように部下との「コミュニケーション」に悩んでいます。私のところに来る相談では、このテーマが一番多いのです。しかし、よくよく聴いてみると、その問題の多くは「伝え方」と「合意不足」に集約されるのです。この店長の上司のように、一見、具体的な言葉を使っているようで、実は抽象的な言葉を使い、さらに最も重要な「基準」と「期限」について未確認のケースがほとんどなのです。
私たちは、昔から物事を伝えるには「5W1H」が大切ですよ、と教えられてきました。
しかし、ものの見事にこの「5W1H」を使わずにコミュニケーションしてしまっています。
具体的に指示をするには、この「5W1H」を使えば良いだけなのです。
では、何故、私たちは、部下に対して「具体的な指示」をしなくなってしまったのでしょうか?
その1「面倒だから」
その2「わかっていると思っていたから」
その3「細かく言うとうっとうしいと思われるから」
こんなところでしょうか?
でも、こう言うことを思っていたらコミュニケーションは、いつまでたっても上手くは行きません。
コミュニケーションは、
「面倒がってはいけません」~上手く行かない方が面倒なのです
「だろう運転」は事故の元です~「わかっている保証」はどこにもありません
「細かいこと」が重要なのです~わからないことを指示される方がよっぽどヤバイのです
ドキッとしたあなた!自分の伝え方、よく反省しましょうね!
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