- 志田 茂
- 志田茂建築設計事務所 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
やっぱりその家を購入する事に決め、もうすぐ引っ越しすると、メールでご報告をいただきました。
中古住宅の購入を考えられていたKさんという方と、以前、約 築40年 の家を見に行きました。
専門家として、目視でわかる範囲で、その家の状態をお話しました。 当然、Kさんご夫婦は気づく事もなかった事もありあす。不動産屋の担当者ですら気が付いていない事も。。
また、もし購入するとなれば、どうゆう事(補修)をこれからやっていかなければいけないか という事もお話しました。
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築40年ですから、当然現在の法規の考え方よりも甘い基準でできています。
安全を考えれば新しいほうがいいですし、もっと言えば新築が一番いいわけです。
ただ、安全 って、「100%この家はどんな災害に対しても安全です」なんて言えません。
大地震が起きたとして、その地震波の向きや周囲の地盤の状況によって・・・
竜巻が起きたとして、その進行方向にあるかどうか・・・
そんな事は予測できません。
最大限出来得る対策をしておく事は必要かもしれません。
ただ、運・・ でかたずけられませんが、そうゆうどうしようもないもの・タイミング で決まってしまうのも否定しようがありません。
中古住宅を買うにあたり、それを、自分の中でどう折り合いつけられるか、、という事は、決断の大きな要素になります。
「命を運命で片付けるなんてとんでもない」
と言われるのもごもっともです。でも、地震や竜巻でなくても、いつ何が起きるかわからないのは事実です。
それをどう捉えるか・・・ 自分で決めるしかありません。
そうゆう事を心配し、「出来る事はやる」 という方は、新築を選ばれればいいのです。
深い話ですが、本題とはそれていますので戻します。
中古でも、「補強できるならそれでいい」 と、できる事をする派と
「その時はしょうがない」 「なんとなく大丈夫そうな気がする」と、楽観派 の方がいらっしゃいます。
とは言っても、その対象となる中古の家が、必ずしも手に入るわけではありません。
購入するにあたり、決断するための条件は・・
1) 予算と合うかどうか
2) 環境が気に入るか
3) その家が気に入るか
という3つのポイントがあります。
以上は、計算できたり、実際に見て知る事ができます。
でも、もう一つ、上記の『運』と同じように、数値化できない『感覚』の部分があります。
それは・・・
ここに住みたい
この家に住みたい
という思い・・・ インスピレーション(直観的なイメージ・霊感)。
自分が、、家族が、そこで暮している事を、イメージできて心が温かくなる
という感覚を強く持てるかどうかです。
私は、土地探しや家探しでご相談いただく場合に、そうゆう気持ちが起きるかどうかを大切にしてもらっています。
最初のKさんご夫婦は、
やっぱり 「ここに住みたい」 「この家に住みたい」
という理屈ではない感覚
が強かったようです。
その土地・その家と 惹きあう感覚 があったのかもしれません。
それを 縁 というのでしょうか。。
つまり、家を購入する最終的な決め手は、
縁がある かどうかなのだと思います。
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Kさんのその家は、持ち主だった方が結構大切にしていた家でした。
そうゆう気持ちを受け継いであげられる ひとたち という事でもあったのでしょう。
古いけど、小さくてかわいらしい家です。
家が決まって、ご主人もすごく積極的に行動されているようです。
家の力って・・・ 大きいですよ。 改めて思います。
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