商号と屋号は同じ意味ですが、会社組織にする場合は商号といいます。屋号は、税務署への開業届けを出す際の名称です。どちらも、人に憶えてもらいやすい社名が大事です。普段使うことのない、フランス語やイタリア語による社名にしている人がいますが、お客さんには言いづらい名称の場合、会社自体が敬遠されることになります。
今は、ネット検索で会社名を調べることが増えています。あまり簡単すぎますと、検索上位を狙う会社が増えて、競争が激しくなります。起業したばかりの会社では、ほとんど検索で探すことが不可能になります。そこで他では使われていない社名にしますと、今度はお客さんが覚えてくれないため、負のループに陥ってしまいます。
会社名の源を探っていきますと、そこには経営者の物語が隠されているくらい意味のあるものです。経営者の強い思い入れが、社名には盛り込まれるケーもあります。社名を付けるコツは、時間をかけてあらゆる角度から考えることです。最近流行の、アルファベット3、4文字の社名は、お客さんにはほとんど印象が残りません。
商号にはジンクスもありまして、あまり個性のない社名の場合、展開するビジネスも個性がない印象を与えて、比較的短時間に消えると言われます。お客さんの憶えづらい社名の会社も、現在は無くなりやすいです。商号や屋号を、人任せにしている人もいます。もしかすると、人生のこれから長く付き合うかも知れない社名ですから、苦労して付けてください。
【一言】
社名をつけるポイントを整理しますと、同じような社名があまりないこと。ネット検索をしたとき、競合しそうな名前がないこと。お客さんから好感を持ってもらえ、記憶に残る名前であること。その上に、起業家の発想や思い入れが社名に入っていることです。こう整理しますと、なんとなく社名の輪郭が沸いてきませんか。
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