結果を出すための前向きな議論に導くのがリーダーの役割です - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター
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結果を出すための前向きな議論に導くのがリーダーの役割です

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「そもそも、皆さんのお客様は誰かな?その方々に満足して頂くのが、私たちの仕事だし目的だよね。今日紹介した事例は、それを実現させるために、苦労して取り組み、お客様から指示された事例なの。私がみんなに理解して欲しいのは、この事例をコピーして欲しいと言う事では無く、この事例を上手く活用して、本当の目的を達成して欲しいと言う事なのよ。」

マネジャーは、担当店舗の店長とスタッフとで行うエリア会議で(昨日書いたように)成功事例について、ポジティブに絶賛するディスカッションをした後、今度はネガティブに問題点や批判を出すディスカッションをしました。そして、このミーティングの最後のプログラムに入るときにこのように伝えたのです。

「と言うことで!!みんな言いたいことは言えたかな?この事例って、このまま採用するには、色々な障害があることはわかったよね。じゃあ、最後にこの『出来ない理由』をどうやったら乗り越えて、この事例を上手く活用して成果を上げることが出来るかについて考えてみましょう!」

マネジャーは、店長達の気持ちをプロセスから目的に移した後に、再び「その為のプロセス」に視点を戻させました。
これにより、他者の成功事例を前向きに受け入れる体制が出来たのです。

「本当は、全ての店長が、自ら他店舗や他業種の良いアイデアを探して、自分の店舗に応用して欲しいんです。なかにはそう言う店長もいるんですが、ごくわずかです。だから成功事例を紹介するんですが、自ら行動を起こさない人達は、他人の事例も素直に受け入れられないんです。」マネジャーは私にこう言ってくれました。

「でも、お客様のためには、、、、より良い方法を採用して、満足をして頂きたいんです。それが、きっと店長達の自信にもなるでしょうし。成功体験を持てば、次の成功に向けて主体性が高まると思うんです。」

マネジャーは、店長に対して、ただ成功事例のコピーをさせるのではなく、その事例について言いたいことを全てはき出す。つまり、本音を全部吐き出すことにより、しない理由・出来ない理由を明確にしたのです。多くのリーダーは、この「しない理由・出来ない理由」を言わせることを嫌います。この時のネガティブな空気が伝染することを恐れるからです。しかし、この「しない理由・出来ない理由」を明確にするからこそ、「だからどうすれば良いのか?」について検討が出来るのです。

「しない理由・出来ない理由」に目を向けずに「出来る方法」を検討させようとしても、もともと自分達で考えたり、見つけてきたりした方法ではないのです。いきなりポジティブになるには無理があるのです。だから、あえて避けてしまいたい「しない理由・出来ない理由」をしっかり見つめさせてから、それを一緒に乗り越える経験を持つのです。そうすることで、元々は他人の成功事例ですが、いつの間にか自分達が考えた方法になっていくのです。

マネするにしろ、盗むにしろ、最後は自分のモノにしなければ、成果や成功は表面的、一時的なものになってしまいます。うわべだけをなぞったようなコピーが中身の無い薄っぺらいものに見えるのはその為です。

お客様に満足していただき、部下を成功に導くことが、上司の仕事です。そのまた上司の言うがままに「一見素直に」従うことがゴールではありません。部下の気持ちをよく考えて、部下から意欲を引き出すことに全力を尽くしましょう!

「相手軸!相手軸!」

 

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