【人の絆を育む家】の続編です。
6. 2世帯住宅の可能性
次に2世帯住宅について考えてみましょう。ここでも、ヤマアラシのたとえ話は示唆に富んでいます。世帯が別になればたとえ親子の世帯どうしでも適切な距離は必要です。その距離をどうつくるかは家を建てる前に家族間で十分話し合う必要があります。そこから、何を共有し何をおのおのの家族が別々にもつかが導き出されます。たとえば、台所や浴室を共有する考え方や、玄関だけ共有し他は全て各々の家族がもつ考え方があります。さらには、テラスや庭などの外部空間だけを共有する場合もあります。こうなるとマンションのつくりに似てきますが、それでも時折顔を合わせる場を魅力的な空間にしておくだけで、自ずと世帯間の絆は育まれます。2世帯住宅で別々のキッチンを、テラスをはさんで隣り合う配置にしたところ、テラス越しの料理のやりとりから双方のつながりが促されたという事例があります。間取りの工夫次第で、いろいろな可能性が広がっていきます。
(つづく)
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このコラムの執筆専門家
- 西島 正樹
- (東京都 / 建築家)
- 西島正樹/プライム一級建築士事務所 建築家
一人ひとりの生き方と呼応し、内面を健やかに育む住宅を
家づくりを大切に考えることは、生き方を大切に考えることにつながるのではないでしょうか。一人ひとりの生き方、考え方に呼応してこそ、住む人の心を育む建築空間が生まれます。この世にひとつだけの家づくり。ぜひ、ご一緒できればと願っています。
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