電力は日本経済のネック、起業のネック? - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年04月15日更新

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電力は日本経済のネック、起業のネック?

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 昨年の東京電力の料金引き上げに続いて、今年も関西電力や九州電力などが値上げを行い、電力会社は日本経済のお荷物になる可能性があります。これまで日本経済は、全国に散らばる電力会社を中核にして組み立てられてきました。良しにつけ悪し気につけ、電力の仕組みは、既存の日本経済の仕組みでした。

 今後は、全国の電力会社が運用している原発施設の廃炉費用を、現在の電力料金に上乗せする計画を経産省が立てています。日本の電気料金は、青天井で上昇する可能性があります。しかも問題なのは、日本の電力料金は3.11以前から、ダントツに世界一高い料金だったからです。

 高い料金の上に、新たな値上げを行うわけですから、大人しい日本人も素直に受け入れるとは思えません。これまでは、総括原価方式によってガラス張りの価格設定が電力会社の公平性を担保してきました。ところが、実際はガラス張りをいいことに、経費の中にあらゆる費用を紛れ込ませてきました。

 マスコミ向けに多額の費用を掛け、そのために電力批判は受けない仕組みも考えられていました。日本の電力価格の国際比較など、基礎的なデータをほとんどの国民は知らされていません。そのため日本社会には、正面から電力業界を批判しずらい空気がありました。

 福島原発事故によって、この日本社会のタブーが全て公になってしました。今後は、世界一高い電力料金が日本経済の足を引っ張る可能性があります。これまでは、電力各社を中心に回っていた既存の日本経済が、新たな仕組みに変貌することもありそうです。

 問題は、高額の電気料金をどう乗り切るかです。起業する人にとって、省エネは避けて通れない問題です。自社で太陽光発電に関わる必要もあるでしょうし、大量の電力を使う場合は、省エネコンサルタントを頼んでチェックすることです。3.11以前の電力と、以降の電力はまったく違った電力と思うほうがよさそうです。

【一言】
 欧米では、省エネコンサルタントはとても多く、中小企業をクライアントに活躍しています。わが国では、電力会社の威光が強く、これまではあまり利用されていません。今後、電力料金の上昇にともない、省エネコンサルタントのニーズは高くなりそうです。省エネ分野は裾野が広く、効率的な方法を極めた人には、仕事が増えそうな予感がします。

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