日本維新の会の今後に関しては、あまり興味がありません。ただ、新しい組織がどのように生き延びていくのか、または崩壊するのか、そこの展開にはたいへん興味があります。ビジネスの世界における、小企業の運命ととてもよく似ているからです。
起業においても、大波、小波の問題はよく起きます。ただ時には、組織の存続に係わる大きな問題も間違いなく起きます。売上げが思い通りに上がらないなどは小波の部類です。従業員に多額の営業資金を持ち逃げされたとか、大口の取引先に急に断られたなど、大波もいくらでもあります。
創業経営者の多くが、「会社は、2度は大問題を乗り越えなければ一人前にはなれない」と言います。金融機関や大手取引先も、何度か危機を乗り越えた経営者でなければ、信頼してくれません。会社経営を考える人は、常に大波が押し寄せる覚悟が必要です。
会社経営の世界には、怯えの効果という言葉があります。窮地に追い込まれた経験を持つ人は、環境が好転しても警戒心を解きません。これが幸いして、傲慢や過信に陥らずに済み、結果としてよい状況が長続きするという意味です。最悪の状態を常に考えることです。
起業すると言うことは、ビジネスを立ち上げると同時に、組織を運営することでもあります。モノゴトを考えるときは、経営者の個人としての目と同時に、組織の目でモノを考える習慣が必要です。日ごろから、ご自身の能力を高めて大波にのまれないよう心がけてください。
【一言】
人間、誰もが同じでしょうが、いつもよいときばかりではありません。ビジネスを行っていると、逆風の時もよくあります。ただ、長年ビジネスに関わっていますと、偉そうな言い方で恐縮ですが、逆風のときに限ってたいへんな気付きがあります。追い風の時には、決してそのような気付きはありません。逆風は味方にできるかどうか、ビジネスでは大事なことです。
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