- ボイトレ先生
- エーエムジェー株式会社 ボイストレーナー
- ビジネスコーチ
対象:ビジネススキル
- 吉武 利恵
- (人の印象の専門家)
- 牛山 恭範
- (ビジネススキル講師)
人は、一日に、二万回以上呼吸をするそうです。
呼吸とは、もともと、自律神経が司っている、生きる為に必要不可欠な行動です。
吸気(息を吸う)時には、交感神経が、呼気(息を吐く)時には、副交感神経が、優位に働きます。言い換えると、【息を吸うと、身体は緊張】し、【息を吐くと、身体はリラックス】するという事です。
さぁ、ひとまず、画面から目を離し、深呼吸をしてみましょう!
まず、軽く吐きます。
そして、鼻から息を、胸一杯に、吸ってみましょう!
身体は自然と開いていき、伸びていきます。
身体に、力が、みなぎるはずです。
さぁ、ゆっくりと、口から息を、吐きましょう!
息を吐いた瞬間から、自然と身体は弛み、リラックスしていくのがわかると思います。
それが、我々が、もともと持っている、自然のメカニズムなのです。
この呼吸を、【胸式呼吸】と呼びます。
スポーツをしている時や、身体を動かしている時、人は、この【胸式呼吸】をします。
しっかりと、息を吸って、吐き、身体のポテンシャルを最大限に使えるように、自然とそうなります。
ここで、ポイントは、【胸式呼吸】は、歌を歌う上で、邪魔な要素があります。
それは、前述の、【緊張】と【リラックス】のメカニズムです。
【胸式呼吸】の特性を、そのまま、歌唱時に当てはめます。
息を吸って、声を出す前に、【身体に力がみなぎり】、声を出した途端に、【身体が緩み、リラックス】していきます。結果、【力んだ発声】【声枯れ】【音程のズレ】【リズムのよれ】【声が裏返る】【声が続かない】【喉の痛み】等の症状の原因になります。
つまり、【胸式呼吸】は、歌には向かない呼吸 となります。
では、歌唱時に、有利な呼吸とは?
そう、【腹式呼吸】です
【腹式呼吸】とは、肺が入っている【胸郭】を動かさずに、胸郭と腹腔を隔てている【横隔膜】を使って呼吸をします。別名で、【横隔膜呼吸】とも呼ばれます。
【胸郭】を動かさずに、【横隔膜】を使うと、一体、何が起こるのでしょうか?
まず、【横隔膜】が下がり、胸郭内の内圧が下がります。
その結果、外気が、肺に入っていきます。
肺の下部を使って呼吸する事で、【深い呼吸】が得られます。
そして、特筆すべきポイントは、【吸気】の時に、【副交感神経を優位にたたせる】事ができるのです!
これは、息を吸った時に、過度に【緊張】せず、程良く【リラックス】出来るという事です!!
そして、逆に【呼気】の時には、息を出す量を、コントロールする事が可能になります。
結果、【楽な発声】【声が枯れない】【音程が狙える】【リズムが狙える】【声スムーズに変化する事が可能になる】【声が続く】【喉が痛くない】等の恩恵が得られます。
つまり、【腹式呼吸】は、歌唱時に向いている呼吸だ、という事が言えます。
この他にも、【腹式呼吸】によって、ボーカリストに有利に働く、様々な恩恵をあげてみます。
【腹式呼吸とは?その2に続く】
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