白熱電球は、電球内のフィラメントに電流を流し発光させるものです。
電球自体は安価ですが、消費電力が大きく、熱を発し高熱になり、寿命が比較的短いのが欠点です。
一方、発光色が暖かい色で美しく、居住空間:くつろぐスペースには最適です。
蛍光灯は、管内で発生した紫外線を蛍光体に変換し発光します。
消費電力は白熱の1/3程度と効率が良く、寿命も長いです。
色(元々の)は白色に近く、作業するスペースに向き、オフィスではほぼ例外なく使われていますが、住宅の居住スペースでは、冷たい感じとなります。
蛍光灯でも電球型のものが普及して、サイズもコンパクトとなり、白熱色のものは、かなり白熱電球に近くなりました。
蛍光灯専門メーカー(ニッポ電気)では、さまざまな色の蛍光ランプ(直管タイプ)を選択することができます。
デザイン、色を優先すれば、白熱電球の照明器具を採用することとなり、イニシャルコストも安いのですが、大きな消費電力となります。
色、明るさ、電球形状など、白熱電球と全く同じではないのですが、ここ数年私の事務所で設計する住宅では、消費電力を優先し、ほぼ全てを白熱色の蛍光灯を使用しています。
しかし、演色性を優先したい場合もあり、消費電力については使用時間を限定すればよいので、全面中止する必要はないと思います。
環境に好ましくない商品は、政策的に今後環境税などで価格を上げれば良いわけで、現在電球型蛍光灯が高価で白熱電球の3〜5倍の価格なのを、同じ程度の価格、あるいは逆転するようにしていけば良いと考えます。
このコラムの執筆専門家

- 森岡 篤
- (建築家)
- 有限会社パルティータ 代表
庭を取り込む心地良い空間、永く住むためのフレキシブルな家
家づくりは、建て主にとっても、とても手間がかかることですが、苦労した結果、建物が実際に形となり、できあがっていくのは、本当に楽しいものです。遠い将来、この家に住んで良かった、と感じてもらえるような、家づくりのお手伝いをしたいと思います。
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