- 下村 豊
- 株式会社CSプランナー 代表取締役
- 経営コンサルタント
対象:新規事業・事業拡大
- 下村 豊
- (経営コンサルタント)
最近のブログで、分析することの必要性を述べてきました。
ある都市で新規出店、新規営業所を開設するとして、その街の人口や、お客様となる年齢層の数、都市内の主要施設、競合他社の所在地、交通の便、人の流れなど、多くを調べないといけません。
新規に出店や営業所を開設する前の調査については間違いなくされていると思いますが、その後、街の変化について、されていない事業者がほとんどではないでしょうか。
最近、人口が10万人の都市を、3時間ほど歩いてみました。
関西では珍しく、平成になってからも人口が増加している都市です。
実は、そこは20年近く、よく通っている街です。
前述しましたが、10万人の都市といっても、面積はそれほど広くありません。
交通機関は、JRの他、私鉄、高速道路のICも近くにあり、移動に恵まれた土地です。
大学、有名企業の本社や、工場も点在し、人口構成比も生産就労者年齢層や単身世帯が高い地域です。
以上は、地図や統計を調べれば分かることです。
しかし、現地を回って分かったことが数多くありました。
まず、やたらと整骨院や鍼灸院が多いこと。
さらに、真新しい整骨院や鍼灸院が目立ちました。
そして、10年前に有った個人飲食店の半分以上、もしかしたら2/3以上がなくなっていました。
人口は、増えているのに、です。
それに引き換え、全国チェーンの店が、やたらと目につきました。
3時間街の中を歩いて、個人飲食店(いわゆる喫茶店とか持ち帰り弁当、惣菜店を除く)の数は、100店を切る程度でした。
新規に出店されている個人飲食店は少なく、たぶん、以前は、その1.5倍か、それ以上有ったと思います。
そして、その街を囲むように郊外には、牛丼、うどん、回転寿司、ファミレス、焼肉、中華、鉄板焼き、パスタ、カレー、居酒屋など、100席以上の大型店が、数多く進出していました。
当然、減った個人飲食店の顧客人数を上回る数以上を吸い込んでいるはずです。
世の中は、超高齢化社会に突入していると言われています。
これらのチェーン店に、お年寄といわれる高齢者が好んで行く、少なくても頻繁に通う店とは思えません。
外食、中食が減って、内食が増えている理由の一端が分かった気がします。
これも実際に足を運んで、自分の目で確かめて初めて分かることです。
最近は、市場調査が簡単にネットなどで手に入れることが出来る時代ですが、それで安心して分かったつもりになってはいけないということを実感しました。
当社はコンサルタントではありません。第一線の営業として、市場に提案していきます。
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