大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
カナダのアルバータ大学に正規留学したいです
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アルバータ大学に留学したい中学生からの質問です。
珍しく具体的な留学相談ですので、アルバータ大学をよく知る立場から回答しました。
しかし、どうしても「留学=エージェントありき」なんですね。
大学正規留学する能力がありながらエージェントを使うことは、実はとても危険なことですよ。
【質問】
中学三年生です。
自分は将来的にアルバータ大学に正規留学をしたいと思っているのですが、GPAはどれくらいあれば安心なのか、あと関西圏で海外大学への正規留学について相談できるような所があったら教えて欲しいです。
【回答】
University of Alberta留学希望ですね。
世界的にも認められているとても良い大学です。
いい所に目をつけましたね。
特に最近は A.I.研究拠点として注目を浴びている大学でもあります。
私自身も今年8月末までエドモントンに住んでおり、U of AのInternational Officeとは緊密なコミュニケーションを取っていました。
日本で38年間クリティカルシンキングを指導し、多くの優秀な日本人生徒をカナダの大学に送り出しました。
3年半前にカナダにベースを移し、アルバータ州の大学・留学事情を調査した後、BC州バンクーバー郊外に戻って来たところです。
現在は、カナダから日本人高校生のカナダ大学正規留学を支援しています。
その経験と情報から回答させていただきます。
1.アルバータ大学への入学規定は、このリンクから。
不明なところは、メールで質問すると返信くれると思います。
少なくともInternational Officeはメールでの質問にはたいした遅れなしで返信をくれるようです。
カナダの大学関係者は概してメールでの返信が遅いか、全く戻って来ない場合があるのが困りものです。
電話にも出てくれません。
留学希望の方には、コミュニケーションのコツを掴むのが最初の関門かも。
2.そのリンクにこんな箇所がありますね。
インド、ナイジェリア、アメリカ、中国、ベトナムからの留学生への特別評価システムです。
アルバータ大学のみならず、カナダの大学は、これらの国からの留学生への手続きを出来るだけ簡単にし、多くの留学生を獲得したいと考えています。
カナダ政府の学生ビザ申請手続きでも、これらの国からの留学生は優遇されており、ビザ発行がスムーズ、迅速に進むよう特別扱いをしています。
なぜ、日本はその中に入っていないかというと。
「日本からの留学生は、もともとの英語力も学習能力もそれほど高くなく、単にカナダの体験と娯楽を求めてやって来るだけ」とカナダは判断しています。 残念ながら。
日本各地の大学とも提携しているアルバータ大学ですが、そこからの日本人学生には、非常に簡単な特別ESLコースを用意し短期だけの受け入れをしているのが現状です。
私がこれまでに送った日本人生徒、現在準備中の生徒の話をすると「え!そんな優秀な日本人学生がいるんですか?」とびっくりされ、こちらがもっとびっくりしたことがあります。
アルバータ大学の裏の話として知っておいてください。
3.Language Requirementsはクリアした後、アルバータ大学に来ることをお勧めします。
アルバータ大学のESLは、大学キャンパスではなくダウンタウンのビルにあります。
大学という雰囲気ではなく、誰でも入れる街の語学学校という感じです。
前述の、それほどやる気があるわけではない日本からの大学生が「きゃぁきゃぁ」たむろしています。
本気で大学正式入学を目指し、TOEFLなどのある程度高いスコア(少なくともiBT70は超えるレベル)を持つ生徒は、Bridge Programという英語準備コースに入れてくれます。
しかし、残念ながら、そのプログラムもダウンタウンの教室で行われますので、正式入学を果たすまではキャンパスでの勉強はお預けとなります。
8月にESL担当者と話したときには、余りこのBridge Programには力を入れていない様子を感じました。
もともとLanguage Requirementsをクリアしてやって来る留学生の受け入れの方を好んでいると思います。
Bridge Program担当者がコロコロ入れ替わるのも気になっています。
4.エドモントンの環境
学費の高騰が問題になっているカナダでは、比較的安い授業料が目立つアルバータ大学です。
アルバータ州の税金も安いので、それもプラスです。
また、住環境もバンクーバーやトロントなどよりもはるかに安く、部屋もみつけやすい所です。
物価は、他の地域とそれほど変わりませんが、税金が違いますので(BC13%, AB5%) 日々の買い物は楽に感じます。
気候は厳しいです。
私が暮らした1年目は雪が6ヶ月地面を覆い、やっと4月の終わりに黒い大地が見えて来ました。
昨年はマイナス30度に近い気温がずっと続き、さすがにこたえましたね。
5.大学正規留学にはエージェントなど使わないこと
エージェントが送るのは前述の「日本からの留学生は、もともとの英語力も学習能力もそれほど高くなく、単にカナダの体験と娯楽を求めてやって来るだけ」の日本人です。
提携している適当な語学学校に送り込み、リベートをがっぽり儲けるのが仕事ですから。
日本の高校の成績も良く、英語能力も高い生徒を大学に送っても儲けになりませんので、無理やり語学学校経由のルートを紹介すると思います。
意中の大学と直接コンタクトを取り、ご自分で手続きを進めることですね。
6.英語エッセイの基本、クリティカルシンキングの特訓は事前にしっかり
この能力がないとカナダの大学ではついていけません。
日本にいる間に十分時間をかけ、カナダの優秀な12年生と同等のエッセイ・クリティカルシンキング能力を身につけることが、この上なく大切な準備となります。
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事前準備などでアドバイスが必要な場合は、直接ご連絡下さい。
Good Luck!
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