大塚 嘉一
オオツカ ヨシカズ小学生の英語 発声編1 喉からストレートに声を出す
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これからは、発声についてです。
個々の発音を正確に言うこと、聞くことを習得することは、たぶん外国人にとっては終わりのない作業となるでしょう。それが、英語を母国語としない人間の宿命です。日本語に無い音、区別が難しい音を集中的に訓練したあとは、発音記号くらいは習得することを目標として、ほどほどにしたほうがよさそうです。
相手に通じる英語、聞き取る英語のためには、細かい個々の発音よりも大事なことがあります。発声方法であり、声を響かせることであり、単語及び文章におけるストレスであり、イントネーションなどがそれです。
まず、発声方法について。よく、英語を話す場合には、腹式呼吸でと言われることがあります。しかし、腹式呼吸そのものが大事なのではなく、肺から多量の空気を吐き出すことが重要なのです。
日本人は、単語、場合によっては個々の音ごとに、常時、喉を締め上げています。声門閉鎖と言います。これは、普段、意識している人はいないでしょう。そうと指摘されても、納得できない人も大勢いるはずです。それほど、日本人にとって習い性となっているのです。
これに対して、英語のネイティブは、空気を肺からストレートに出して発声します。声の音量の調整も、その空気の量及び速度で調整します。ちょっと原始的といえば原始的です。
日本人が、声門閉鎖を行なわずに喉から直接、空気を送りだすためには、次のようにします。これは、声楽家などには、よく知られた方法です。すなわち、まず、あくびをします。そして、喉のあたりの、その感覚を忘れずに、肺から、思い切って空気を出します。声を出してもかまいません。これを繰り返していると、確かに、日本語を話すときには、喉を絞めているなあと、実感できるようになります。
ストレートにとおる声を出すことは、弁護士にとっても必要です。これまでは、法廷で、裁判管や検事を相手にもぐもぐ言っていたとしてもよかったのですが、これからは裁判員裁判では一般人から選ばれた裁判員を相手にするのですから、彼らに聞きやすい理解しやすい発声方法を研究することも、弁護士の重要な課題です。
お腹から声を出すこと、最初から多量の息を吐き出すこと、特に子音ははっきりと発音すること、これらは、中津燎子さんが、英語を勉強する際の心構えとして強調していたことでもありました。
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