対象:住宅設計・構造
現在、新築一戸建てを検討中の者です。
水性エマルジョンペイントでの塗り壁を希望しておりますが塗り代が高いようでクロスと比較すると相当値段が変わると言われています。材料費自体は200円/?程度なのですがクロスと比較してそんなに価格差があるものなのでしょうか?(クロスの貼り代は相当安いと言われました)
本当はクロスは嫌なのですが仕方なしに探していたところ、ルナファーザーとかオガファーザーという商品を見つけました。
クロスだけど、調湿するし、汚れたら上から水性エマルジョンペイントにて塗装が可能と謳ってあります。この商品は塗り壁用の下地材なのでしょうか?この商品のメリット・デメリットご存知の方、情報お願いします。その他、おすすめ商品などあれば、併せて教えてください。よろしくお願い致します。
こるびじぇさん ( 三重県 / 男性 / 31歳 )
回答:4件
ルナファーザー
私の事務所では、ルナファーザーを無塗装で使うことが多いですよ。
欠点としては、汚れやすいこと、水拭きが出来ないこと、継ぎ目が目立ちやすいこと、薄いので引っ掛けると破れることがあること、はがすことが出来ないので、張り替えではなく重ね張りしか出来ないことなどがあるでしょう。
しかし、無塗装のものでも木のチップが入っているものは表情が豊かで、将来塗装をするということで、無塗装の家が私の事務所では9割です。ただし、気に入るかどうか?がありますので、私の事務所が無塗装のまま使っているので、それを見ていただいて決めていただいています。
どこかに無塗装で施工している現場か何かあれば確証がつかみやすいでしょう。
工務店に話をして聞いてみるのも1つだと思いますよ。
八納啓造
評価・お礼
こるびじぇさん
ご回答有難うございました。
コストとの兼合いでルナファーザー無塗装も検討したいと思います。
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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ウッドチップクロスについて
サカイデザインネットワークの酒井と申します。
内装仕上げでコスト重視ですと、やはりビニルクロスが一番安価ということになります。 塗装仕上げの場合は2回3回と塗りますのでクロスに比べ施工手間がかかるためです。 コストはEP塗装でビニルクロス(1000円クラス)の1.3倍から1.5倍程度ではないかと思います。
ルナファーザー、オガファーザーは塗装下地用クロスでもありますが、無塗装でも使えます。 とくにオガファーザーはウッドチップが入った再生紙クロスで無塗装でもそのテクスチャーは雰囲気があります。 ただし無塗装の場合はジョイントが目立ちやすいため(表面に凸凹があるため)、その点はご納得されてから使われたほうが良いと思いますが、将来的にクロスに汚れなどが目立ったたら塗装(自然塗料がベターです)すればジョイントもフラットになり綺麗に再生できるメリットがあります。
これらのクロスはクロスそのものの張替えは必要なく、基本的に汚れや経年変化に応じてクロスの上に塗装することで長年使うことが可能なためエコ製品としても認知されています。
私もふだんお客様にはコストを抑え品質を重視する場合など、オガファーザー無塗装をオススメし、将来リフォームのなどの際その上に自然塗料で塗装することをご提案することがあります。
参考になりましたら幸いです。
評価・お礼
こるびじぇさん
ご回答有難うございました。
オガファーザー・ルナファーザーのサンプルを取り寄せてみようと思います。
回答専門家
- 酒井 正人
- (東京都 / 建築家)
- サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
住む人の手が触れる場所から、建物へ、街へと心地良さを拡げたい
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新築・リノベーション・インテリアなど自分らしい住まいづくりをするために考えます
違う側面から
大工兼建築士の立場で建築の内情を書いてみます。
経営、設計、監理、管理、施工 たくさんの人間が関わります。
住宅に限って言えば、それだけお客様に資金面で負担を強いています。
全体を少数でこなせるエキスパートがいればいいと言うのが私の考え方です。
経営者が関わる為に職人には手間賃が満足に支払われないのに御客様には相当な金額になっているという資本主義の鉄則があります。
職人自体のソフト面でのレベルが低いために直接仕事を受注できなくなってしまった経緯もありますが、分離発注のようにしてお客様と職人が直接、交渉できるテーブルがあれば良いと考えています。
お客様も良い仕事に対して、職人にダイレクトに報酬を支払う。その為に現場に毎日、足を運ぶ設計者を選任する。
職人も奴隷のような賃金ではなく、技能者としてしっかり報酬を頂く。
その対価としてお客様に良い仕事をする。
大事な物(者)を失ってしまった注文住宅の現場の声です。
エネルギーのある建主であればそういうところから考えていくのも一考と思います。
分離発注、日本に根付かないのは、国民性にもあるかも知れません。
直接、質問とは関係ない文になってしまいました。
間接的に見えないところで大きく関わると思います。
参考程度に考えていただければうれしいです。
回答専門家
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記事制作に関するご相談
森岡 篤
建築家
1
EP塗装はとても良いのですが
こるびじぇさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
おっしゃることは良くわかります。
「クロス」といっても、安い価格帯はビニルクロスで、多くは量販品と呼ばれる、一番安いものです。
ビニルクロスは一番良いと思われるテクスチャを選んでも、ウソっぽく、ジョイントは安っぽいです。
ジョイントのない、現場塗装のEP(エマルジョンペイント、通常ローラー仕上)は、ずっと美しく、ビニルクロスより深みがあります。
ただ残念ながら、ビニルクロスよりは高いです。
どの位高いかは、工務店によりまちまちで、私の経験では、ビニルクロスよりやや高め、という所から1.5倍位の価格まであります。
現場は明らかに現場塗装EPの方が大変で、養生が必要で、時間がかかります。
出来によっては補修も出ます。
クラックでクレームが出る可能性があります。
現場がいやがる分、価格を上げているのではないかとさえ思われます。
設計サイドからすると、EP現場塗装は神経を使います。
クラックを起こさせないためには、下地プラスターボードの目地には、必ず下地木材を入れ、接合する必要があります。
現場塗装にはプラスターボード2重貼りが良いのですが、コストがかかります。
ルナファーザーは、ドイツ生まれの塗装下地壁紙です。
安全な材料で、優れたテクスチャーで種類も多く、EP塗装するため、ジョイントが見えず、ビニルクロスの欠点を解決しています。
とてもお勧めですが、壁紙+現場塗装なので、価格はビニルクロスの倍位すると思います。
参考にしていただけたら幸です。
パルティータ建築工房サイトはこちら
東京都中野区の建築設計事務所 注文住宅/二世帯住宅/リフォーム
住宅の疑問にこたえる、「住宅こたえるね!ット」はこちら
補足
お答えする前に、お二人の専門家が書き込まれたとおりなのですが、
ルナファーザーは、無塗装でも使えます。
問題点としては、
・無塗装では、ビニルクロスより、ジョイントが目立ちやすいこと
・塗装を前提に作られた製品で、ビニルクロスよりキズが付きやすいこと
が挙げられます。
新築時は無塗装とし、キズや汚れが気になってきたら塗装する、という選択肢もあるかと思います。
もう一つ、ルナファーザーのEP塗装を、ご自分でやられるのはいかがでしょう。
ローラー塗りは、作業性が良く、少し慣れれば、平滑部でもきれいに塗れるようになります。
ルナファーザーは凹凸があるので、より塗りやすいと言えます。
全く苦手でしたら、お勧めはしませんが、自分でやられると、より強い愛着が湧きます。
塗装する前に、塗装しない部分との境にテープを貼ったり、ペンキが垂れても汚れないようシートを貼る、養生が必要です。
塗装手間の半分は養生と言えます。
当初は無塗装で、何年かしてから自分で塗装するのでも良いのですが、生活している空間(家具やモノ)で、養生して塗装するのは結構大変です。
評価・お礼
こるびじぇさん
ご回答ありがとうございます。
価格が高い理由が少し分かった気がします。
ちなみに塗装せずにルナファーザーのみの使用っていうのはおかしいでしょうか。。
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