対象:住宅設計・構造
敷地内に子ども部屋として18畳+ロフトの離れを計画しています。冷暖房に頼らずにできるだけ快適な空間をと考え、地熱を利用した土間床工法を希望していますが、工務店の方からは基礎の湿気に対する不安から基礎パッキン工法を勧められています。尾張地方の地域柄、梅雨〜夏の湿度に対しては不安もあり、シロアリも当たり前にいるので、土間床工法は向かないのかとも考え、とても迷っています。
工務店との折衷案として、建設後1年以上基礎を乾燥させる期間を設けてからフローリング貼りをする、という話も出ているのですが、そこまでわがままを通すのはどうなんだろうと思うようになってきました。
工務店も土間床工法に精通しているわけではないので、他に土間床工法をやっているハウスメーカーなどに頼んだほうがいいのか、もしその工務店にやってもらうとしたら、何に気をつけたらいいのか、よきアドバイスをお願いします。
子ども部屋だけで、水周りはありません。
2年前に敷地内にシロアリが出ています。
根太は敷かずにクッション付フローリングの予定です。
基礎の地下梁部分はどのくらい掘り下げるのでしょうか。
重機は入れられなくて、手掘りになるようですが難しいでしょうか。
など不安ばかりがふくらんでいますが、よろしくお願いします。
わがままっこさん ( 愛知県 / 女性 / 38歳 )
回答:3件
工務店選定から考えるのがベターですね
文面を拝見しました。
土間床工法と書かれていますが、地熱を利用するのなら基礎内断熱工法なども同じように考える事が出来るでしょう。
一番気になるのは、湿気ですが、内部の断熱材などの仕様を調整して、調湿作用のあるものにすると家の中が湿気なくなります。
どちらにしましても、現在相談されている工務店さん以外にも例えばOMソーラーなどの施工をしている工務店さんなどにも話を聞かれるといいと思いますよ。
ご参考までに。
八納啓造 拝
評価・お礼
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わがままっこさん
早速のご回答、ありがとうございます。
OMソーラーは昔から気になっており、
いくつか工務店を知っているので
一度、相談してみようかと思います。
回答専門家
![八納 啓造](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/ll/1324355081.jpg)
- 八納 啓造
- (建築家)
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エコ住宅
こんにちは やすらぎ介護福祉設計 齋藤と申します。
''子供部屋にエコを取り入れる意識''、素晴らしいですね(^^)
アメリカでは土間床工法をよく見かけますが、日本の高温多湿でシロアリの多い地盤には採用に勇気が要りますよね。。
尾張地方の年間平均気温は14〜16度位ですが、この工法を日本で採用するには床暖房併用が無難なようです。
1階床のレベルを下げられることは''バリアフリー''にも有効なので私も取り入れたいところですが、メリットよりデメリットの方が多いと思い、導入したことがありません。。
建築基準法における''一般的工法の1階の床高さは、直下の地盤から45センチ以上''という基準は、単純に床下通風確保の問題だけではありません。
*土間床工法のデメリットとして
**・スラブオングレードにしても、基礎外断熱材と基礎とのスキマがシロアリの温床になりやすい点
**・スラブオングレードによって、地中埋設設備配管の維持管理が出来なくなる点
**・日本において土間床工法採用による地熱効果のデータをほとんど見かけない点(効果の有無が分からない)
**・1階床レベル設定値によっては、水害に遭う確立が高い点
など挙げられます。
エコへの意識を大切に、''「自然素材の導入」や「夏の通風・冬の保温を意識した設計」''など他の角度から見つめ直すのも一つかもしれませんね(^^)
ご参考まで
補足
早々のご評価ありがとうございます。
高台にある地形ということですが、地盤には問題無さそうでしょうか。
地盤改良や杭打ちが必要になると、工法との相性もあると思いますので、地盤調査をされてからお気めになられてもよいかもしれませんね。
素敵なお子様専用の住まいが出来ることをお祈り致します。
やすらぎ介護福祉設計 齋藤
評価・お礼
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わがままっこさん
大変丁寧なご回答、ありがとうございます。
高台南垂れの地形で、水周りがない子ども部屋のため、
デメリットが少なく、冒険してみようかという気になっておりましたが、
シロアリだけは、どうも心配で、迷っている次第です。
あまり土間床工法にこだわらずに、総合的に判断して決めようと思います。
回答専門家
![齋藤 進一](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/ll/1224355972.jpg)
- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
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![野平 史彦](https://d32372aj5dwogw.cloudfront.net/home/profile/front/html/img/professional/s/1224354912.jpg)
野平 史彦
建築家
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地熱利用は難しいかも!?
わがままっこ様
「地熱を利用した土間床工法」をご希望とのことですが、
地熱を利用したいから、土間床工法にしたい、ということなのでしょうか?
温熱環境的には愛知県も東京都と同じIV地域なので、首都圏での話しをさせて頂きますが、
地熱というのは、地中約5mで通年15℃くらいで安定していますが、
基礎深さぐらいでは、1階のフロア面積が結構広くなくては外周の外気とさほど変わらない地盤廻りの熱影響で、地熱の効果は活かせません。
18畳くらいの広さの基礎では地熱を活かす事はほとんど不可能であるとお考え下さい。
(地熱住宅を研究開発している方からもらった基礎データによる)
地下5mの熱を利用してヒートポンプエアコンを動かすなら、非常に効率のいい暖冷房が可能となりますが、土間床下から伝わってくる地熱を使って、、というのは、この場合リアリティのない話しです。
冷暖房に頼らずにできるだけ快適な空間を、、というのは、私達プロにとってもなかなか大変なことで、永遠のテーマです(笑)
OMソーラーにしたって、太陽熱を利用するのに何故あれほど大掛かりな機械が必要なのか? それでいて、太陽が出なければ、それに代わる補助暖房も用意しておかなければなりません。
それなら、しっかり断熱しておけば、窓から入る日射(ダイレクトゲイン)だけで十分暖かくなってしまいます。
シロアリについても、最近は強力な外来種(例えば、アメリカカンザイシロアリなど)も日本に入って来ていますので、それなりの防蟻処置は必要でしょうね?
でも、それは適正に処理すればよい話しです。
いずれにしろ、他の設計者の方々がおっしゃっている様に、もう少し総合的な判断が必要でしょう。その場合はやはり、家の造り手である工務店に相談されるのではなく、設計を生業としている設計事務所にご相談になるのが一番いいと思いますよ。
評価・お礼
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わがままっこさん
大変丁寧かつ明快なご回答、ありがとうございます。
地熱利用の住宅の土間温度データは、いくつか見ていたので、
基礎断熱をすればある程度は効果があるかと思っていたのですが、
確かにそれらは、ある程度の広さを持った住宅です。
もう一度ふりだしに戻って、費用対効果を考えながら、
再検討したいと思います。
大変参考になりました。ありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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