対象:心の病気・カウンセリング
80歳になる祖母の事です。
パーキンソン病を患って10年程が経ちます。
7月と8月頃に私が借金をしたのではないか等の妄想を抱き始めました。隣の部屋で誰かに監視されている感じもあったようです。
一旦は落ち着いて安心していたのですが、9月初めに大勢の人が寝ている部屋に入って来る怖い幻覚を見たそうです。その中に私の夫もいたようで、現実の事と信じ込み、本人も家族もつらい日々を送っています。
パーキンソンの神経内科の主治医に薬の副作用ではないかと相談しましたが、比較的少量の服薬なので、あまり影響がないのでは。との事。今月、再受診しますが、現在生活しているのも辛い状況です。
本人は殺される、財産を取られる、常に誰かを見張りにつけている、と一日中恐怖の中、暮しています。睡眠も十分に取れません。
主人に対しても、宣戦布告のような発言もあります。
もし、薬等で治療をして症状が落ち着いてきたら、家族に対する恨みなども、消えていくのでしょうか。
パーキンソン病と幻覚妄想とではドーパミンが多い少ないとで反する気がするのですが、パーキンソン薬の影響ではないとすると、こういう状況になる可能性はありますか?この症状の治療をすると、パーキンソンの治療にも影響しませんか?
祖母は人付き合いも苦手で、家にいる事が多い生活を送っていましたので、精神的な病かなとも思います。
今後はデイサービス等の利用で外出を増やすつもりです。
ランラン2さん
回答:1件
薬剤性の被害妄想
お祖母様がパーキンソン病で服薬中、幻覚・妄想症状を生じていらっしゃるとのこと、心よりお見舞い申し上げます。パーキンソン病に用いるドパミン促進薬は副作用として幻覚妄想を生じます。
つきましては、主治医に詳細を報告し、処方調整していただく必要があります。神経内科医のみでは対応困難な場合は精神科医も介入した方が良いでしょう。その場合は両科のそろった総合病院が理想的です。
病態生理として、脳内のドパミンの活性が低下すると、無動・筋強剛・振戦などのパーキンソン症状が生じ、ドパミンが亢進すると幻覚・妄想が生じると考えられています。
従って治療としては、症状を注意深く観察し、各薬剤の処方を調整して、両者のバランスを上手に取る必要があるのです。どうぞ宜しくお願い致します。
銀座泰明クリニック
評価・お礼
ランラン2さん
先生、早速の回答ありがとうございました。
やはり、少量とはいえ薬の影響が大きいですね。
現在、総合病院に通院していますので、主治医に相談して精神科の受診も考えたいと思います。
ありがとうございました。
回答専門家
- 茅野 分
- (東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
- 銀座泰明クリニック 院長
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