内部統制がとれていますか？

私は公認会計士ではありません。私はISOマネジメントシステムの専門家です。その経験から回答します。

―― 品質ISO9001認証登録企業が、品質に関する偽装不祥事を発生させている、あるいは環境ISO140011認証登録企業が、環境に関する樹脂偽装・再生紙偽装などの不祥事を発生させているという事実をしっている、ISOマネジメントシステム専門家として回答します。

―― 御質問の「法定監査」とは公認会計士による会計監査のことでしょうか? 私は公認会計士ではありませんので、公認会計士の業務の詳細を知る立場にはありません。ですから常識で回答します。

すでに別のコラムで紹介しましたが、公認会計士が会計監査をした会社が、じつは粉飾決済をしていたというような事例が度々報道されます。
ですから法定監査を受けている会社が、すなわち内部統制のとれている会社とは言えないご時世です。

―― 内部統制がとれている会社は、少なくともいわゆる「会社不祥事」を発生させてはなりません。もしも不祥事があったら「内部統制が取れていない」ということになります。要は、何かの資格を取得しているから「内部統制がとれている」という結論にならないのです。

―― ERP(Enterprise Resource Planning)も同様です。「日本版SOX法」も同様です。

繰り返しますが、監査を受けている、認証取得をしている、あるいは所定の報告書を提出していると言う事実が、即ち内部統制がとれていると評価を受けるまでには至っていない御時世です。

要は、会社の永遠の発展のために「不祥事を起こさない」というシステムが、経営者の強力な指導の下に確立されている立派な会社が、内部統制がとれているという評価を受けるに相応しい会社です。

以上は、日本国民としての常識で回答しました。