対象:住宅設計・構造
回答:5件
断熱材について
こんにちは。
工藤住環境設計室の工藤と申します。
お尋ねの件ですが、2階建ての1階天井部分と考えてコメント致します。
一般的に住宅の断熱は、屋根・外壁・1階床下に施工致します。
外部に接する部分にて遮断するといった考え方です。
但し、1階天井部分や、内部の間仕切り壁などにも断熱材を施工することによって、冷暖房効率が良くなります。
LDKなど、比較的長い時間利用する空間は、天井・間仕切り壁にも断熱材を施工するのは、いいかと思います。
それと、断熱材の種類にもよりますが、音の対策にもなります。
2階の音、居室に隣接するWCなどで発生する音を遮ることも可能です。
私は、断熱性能・遮音性能などの点からセルロースファイバーの断熱材をよく採用致します。
コストによりますが、1階天井・LDKとその他の部分との内壁・各居室と居室の内壁にも、セルロースファイバーを吹き込んでいます。
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志田 茂
建築家
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断熱材は必要です
2104さん、はじめまして。
志田建築設計事務所 志田です。
断熱材を取り付けるのは、非常に簡単な言い方をしますと、外の熱をなるべく家の中に入れないためです。とくに屋根面は日射を一日中受けるわけですから、屋根の温度は非常に高温になり、その熱は室内に放射され、部屋の温度が上昇します。
また、天井だけでなく、壁も床も含めてバランスよく取付ないと、効果が薄れます。そして天井に断熱材を取り付けても、天井裏の換気ができなければ、結局は断熱材で(ある程度)遮った熱の行き場がなく、いつまでも天井裏の空気が熱く、断熱材を取り付けている意味がなくなります。
断熱だけでなく換気もセットで考えなければいけません。
***
昔は、現在ある「断熱材」というものがありませんでした。なので、外の熱は、そのまま内部に取り込まれていました。「断熱材」「エアコン」「暖房設備」など、機械的、力技的に対応するものがなかったので、家のしつらえで、外部の環境に対応しようとしていたのです。瓦屋根、土壁、長い庇(ひさし)など、長い時間と経験で、いかに暑い夏の日差しを遮り、風を通し、冬の日差しを取り込むか、、、日本人の知恵と技は素晴らしいものでした。ご存知だと思いますが「打水」もその一つです。
現在の家は、そうゆう外部環境に対して「機械じかけ」で対応しますが、それが決して「最良の方法」とは思いません。
2104さんが「自分は断熱材なんかなくていい」とお考えなら、それはそれでもいいのです。ただし、「熱い、寒い」と言って、冷房や暖房をガンガンかけてエネルギーを消費するのでは、今の時代、関心できる暮らし方とは言えません。
新築であれば、基本的には断熱材を取り付けます。しかし、それで100%「断熱」できるわけではありません。先人の知恵を学び、その一部でも取り込み、自然環境ともうまく付き合う暮らし方を考えてみてください。
補足
ちょっとご質問を勘違いしました。最上階の屋根・・ご質問は平屋 と、勝手に解釈していました。失礼しました。
森岡 篤
建築家
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一般的には、断熱は外周のみ
2104さんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
2階建ての1階の天井(1階-2階の間)に断熱をするかどうか、どのような場合に断熱が必要か、ということでよろしいでしょうか。
現在の住宅の一般的な断熱の考え方は、家の外周:1階床、外壁、2階天井(屋根)を切れ目なくスッポリ断熱で覆い、最小限の冷暖房で快適温度を保とうということで、1階-2階の間には通常は断熱を入れていません。
外周をある程度のグレードの断熱でキッチリ覆えば、室内部屋間温度差は少なく、冬暖房をしない部屋も極端に寒いことはありません。
しかし、上下階で同時使用しない時間帯が多い場合、例えば、1階にはいつも人がいるが2階はほとんどいない、あるいは逆のようなケースでは、1階天井に断熱をすれば、より冷暖房効率を上げ、消費エネルギーを減らすことが可能となります。
外周の断熱のグレードを分散させるのでなく、外周のグレードを保った上で1階天井断熱を追加するのが良いです。
1階天井の断熱は、1-2階間温度差は少ないので、外周の断熱のグレードは必要ありません。
参考まで。
横田 之宏
建築家
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断熱材なのでしょうか、
深澤 熙之
建築プロデューサー
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断熱材を使用した高断熱化は奥が深いです。
おはようございます。2104様
昭和アルミグループ代表の深澤煕之です。
先の先生方が詳しく答えていらっしゃいますので違う視点でお答をします。
今、日本の住宅でしばしば、問題にされるのは安易な高断熱化は、断熱効果があっても、湿気や結露の問題が最近多く取り上げられるようになってきました。
最近の高気密、高断熱仕様で屋根裏が結露が出て、腐食してしまったという新聞やテレビでここ10年ほど前から報道されるようになり、それに関する本が多く出ております。
にもかかわらず、全国的に家がカビだらけになってきた、シロアリが出てしまったという被害や相談が相も変わらず多い事です。
私は宮大工の家系で小さい頃からそのような家に住んでいた経験でいきますと、正直、そういう伝統的な家は100年、200年経っても、しっかりとした耐久力のある建物ですが、冬は寒いです。
夏はそれほどでもないですが冬の寒い時は本当に寒く、火鉢のそばや堀こたつの中にじっとしていたものです。
そのくらい通風性と言いますか、すき間のある家は長持ちがしたのです。
天井裏に断熱材を入れる必要なあるかないかという事の質問ですが、部屋の中の温度を快適な温度にしたいと言う事であれば、入れた分それなりの効果がありますが、その分、部屋の中の温度と屋根裏等の温度の温度差が出て、結露が発生しやすくなり、湿気やカビなどの発生もしやすくなる環境にもなるというデメリットもある事を認識をされたら、宜しいかと存じます。
そういう意味で最近、屋根や外壁部分に断熱材を施し、外断熱工法(外張り断熱工法)にして、結露が出ない、高断熱化というブームになっていますが、その工法も中には通気性をとってないやり方でいきますと結露がでなくても湿気が中にこもってしまっているというお宅もあります。
補足
屋根裏は特に結露が出やすい箇所なのですが、今の建物が2階部分があって1F部分という天井という場所においても、湿気の流れがスムーズに外にでるような環境になっていればよいですが、通気が悪いと同じ事が言えます。
回答する全体の文字制限もありますので、甚だ簡単な回答になって申し訳ありません。参考ブログサイトとして下記に掲載させて頂きましたので参考に時間がある時にでもご覧下さい。
昭和アルミ公式ブログサイト
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