肉球をかんで出血しています

肉球そのものに炎症が起きることは珍しいのですが、当院でもこれまで腫瘍が原因で炎症が起こっているケースを経験したことがありますので、掛かり付けの病院で見ていただくことが重要ですが・・・。肉球の炎症が指の間の炎症から波及している場合もあります。アレルギー性の場合、細菌やマラセチアという酵母の場合もありますので、これらの診断も大切です。しかしながら肉球や指の間の炎症は治療がとても厄介です。つまり痒くて舐めるということを防御しなくてはいけないからです。そのために病院ではステロイド剤、深めのエリザベスカラー、包帯と二重三重の防御をして、とりえず治癒まで持っていきます。いったん治癒したら、今度は指の間を乾燥させるために散財を使ったりします。掛かり付けの動物病院でも いろんな方法をご存知だと思いますので、号相談下さい。

お返事が遅くなり申しわけありません。一度お近くの病院で診察を受け、肉球の傷の治療と、肉球をかんでしまうような原因がないか診てもらうことをお勧めします。
肉球の傷は非常に治りにくいので、エリザベスカラーをつけて噛めないようにした上で、包帯等で保護をする必要があります。傷がひどい場合には外科的処置が必要かもしれません。また肉球の状態から腫瘍等の可能性がある場合には生検(一部をとってどんなものか調べる)が必要となることもあります。
肉球の傷が治ったにも関わらず噛み続けるようであれば、肉球自体というよりも皮膚(とくに肉球と肉球の間)に問題があるかもしれません。細菌、マラセチア(酵母様真菌)、皮膚糸状菌、外部寄生虫などによる皮膚炎がないかどうか確認をし、それらがみつからない場合には食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患を疑った治療をする必要があるかもしれません。