対象:ペットの医療・健康
13歳雄のダルメシアン(去勢済み)です。
先日、突然へたり込み失禁していました。アパートの室内飼いでトイレに行きたくなると外に出たいアピールをしていて、あまり、失敗はなかったので驚いて立たせようとしましたが、力が抜けていました。
あわてて車に乗せ病院へ。車内で二度嘔吐しました。立って歩く力がないようなのでくるくる回る症状はありませんでしたが、前庭疾患もしくは脳の障害かもしれないと診断され、ステロイドとセフェム系の薬(抗菌剤)を処方されています。
食欲は当日からあり、当日以降は嘔吐はありません。階段の上り下りはできず、歩くとよろけるし、右に傾斜はありますが、排泄も自力で出来ています。
ただし、症状は、一進一退で前庭疾患としては、経過がいい方なのか解りません。右に傾げた顔を見て思ったのですが、内耳、外耳炎のトラブルが多く、両耳はもう固まっていますが耳血腫になっています。数か月前に右の耳の鼓膜がまだ破れたままだと言われた事を思い出しました。
治るのには少し時間がかかるとのことでしたが、これが影響している可能性もあるのでしょうか?ほかの前庭疾患の犬の症状をネットで拝見する限り、食欲がなく水も飲めないという子が多い中、うちのは食欲が異常にあり、この為えさを待ち切れず、動き回りよろける事が何度もあります。
今は回復のため、安静にしておいた方がいいか、リハビリも兼ね、よろけても歩かせる方がいいのかもわかりません。
住まいが二階なので、右耳に原因があるならば、抱きかかえても再度受診した方がいいのか、今は落ち着くまで家で投薬のみのほうがいいか、意見をうかがえないでしょうか?
補足
2012/03/20 13:10室内飼い、去勢済みを言い訳にしますが肥満傾向で、ダイエット中でした。よろける事やほぼ動けない事も考えて、有り余る食欲をなるべく抑えて食事の量は控えています。ステロイドやもう一方の薬剤が食欲や水を欲しがる(多飲)を促進するようならば控えた方がいいでしょうか?
mie&silverさん ( 沖縄県 / 女性 / 46歳 )
回答:2件
犬の前提疾患について
はじめましてアレス動物医療センターの沖田と申します。
さて、実際に診てみないと、耳の問題と今回の問題の関連があるのかは明言できませんが、確かに前提疾患に内耳炎、中耳炎などが関与していることもあります。
やはり主治医の先生には報告され、一度診てもらったほうがよいかと思われます。
場合によっては耳の治療も平行で実施しなければいけないかもしれません。
斜頚などの前提疾患においては、確かに食欲不振や嘔吐などの症状が出る子も多いですが、これは一様ではありません。
食欲があるので、前庭疾患だとも違うともいえないと思います。
薬は主治医の先生が現在の状況を見た上で最善の量、組み合わせを考慮しだしていると思いますので、食欲などを理由に、飼い主様が勝手に増減してよいものではないと思います。
もし減らしたいとしても、まずは主治医の先生に相談してからというところだと思います(あまり現時点で薬を減らすことは賛成しかねますが)。
私も日ごろ、もっと患者さんは電話でもよいから相談してくれたらよいのにと思うことが多々あります。
大切なワンちゃんの治療にかかわることですので、遠慮せず、主治医の先生に電話なり、診察なりで相談してみてはいかがでしょうか。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

Re:耳から?前庭疾患
前庭疾患は中耳から脳にかけての外傷や変性、腫瘍、炎症などの発生により引き起こされます。
また甲状腺機能低下症などの代謝性疾患や、チアミン欠乏などの栄養性疾患が関連している場合もあります。
今回のように右の鼓膜が破れていて同じ側に斜頚や旋回が起こっているのであれば関連している可能性が高いといえます。
ただ13歳という年齢を考慮すると、脳腫瘍の可能性も考えられるでしょう。原因を鑑別していくのであれば、CT検査のような画像診断を検討してみてはいかがでしょうか。
治療には炎症や変性を軽減させる為にステロイド剤や抗生物質が用いられます。
ステロイド剤は量により多食や多飲多尿などの副作用がみられることが多いお薬ですが、いきなり休薬すると副腎皮質機能不全を起こしやすいので、獣医師の診察を受けた上でご相談いただければと思います。
今回のように平衡感覚が乱れることで旋回や斜頚などの運動失調や吐き気の症状が出ることもしばしば見られます。その際は吐き気止めを用いる必要があります。
中耳炎があり、耳垢が多く炎症がひどいのであれば刺激の少ない生理食塩水を使った耳道の定期的な洗浄も必要です。
原因にもよりますが旋回や斜頚は改善はするものの、完全に回復することは難しいケースもあります。大型犬なのでよろけて頭を打って怪我をする危険も有りますので、歩かせる際には飼い主様の目の届く範囲で行いましょう。また見ていられない時はケージに毛布などを敷き、クッションにしてあげることも必要です。
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